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オーストラリアのワーホリ、ビザ発給ストップってマジ!?

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中国人向け「サブクラス462」 正式発表なく理由は不明

写真はイメージです(Photo: Destination NSW)

 公共放送ABC(電子版)によると、オーストラリア政府が現在、中国人ワーキング・ホリデー(ワーホリ)渡航者の受け入れを事実上、停止していることが分かった。今年度(2023年7月〜24年6月)の中国人へのワーホリ・ビザ発給数はこれまで406件と発給枠(5,000件)の1割以下にとどまり、申請者は途方に暮れているという。

 ワーホリは、外国人の若者が一定期間、働きながら、旅をしたり現地生活を楽しんだりできる制度。国内で不足している単純労働や農村の季節労働を補う狙いもある。オーストラリア政府が発給するワーホリ・ビザには、2つのカテゴリーがある。

◇「ワーキング・ホリデー」(サブクラス417)

日本など主に先進国の若者が対象。基本的に発給枠がない。

◇「ワーク・アンド・ホリデー」(サブクラス462)

中国をはじめおおむね新興国向け。年間発給枠の制限がある。

 

 オーストラリアは2015年、豪中自由貿易協定(FTA)発効に合わせ、中国とのワーク・アンド・ホリデー制度を開始していた。年間5,000人の発給枠を設け、オーストラリアの観光業界に人材を供給できると期待していた。

 ビザを所管する連邦内務省(旧移住省)のウェブサイトによると、オーストラリアは現時点でブラジル、中国、スイス、タイ、トルコの5カ国からのワーホリ受け入れを一時停止している。内務省は「非常に多くの関心が寄せられている」ためだとしているが、ワーク・アンド・ホリデー・ビザの発給数が発給枠を大幅に下回っているのは中国人だけだ。

 中国人へのワーホリ・ビザ発給を事実上停止している背景に、政治的意図があるかどうかは分かっていない。個々のビザ申請への可否は内務省が裁量で判断しており、公式発表はない。ABCは内務省にコメントを求めたが、回答はなかったという。

 中国はこれまでにオーストラリア産品の禁輸措置の大半を解除、主要閣僚の交流も再開。2020年に悪化した豪中関係は正常化しつつある。ただ、4日には黄海で中国軍機がオーストラリア海軍のヘリの進路上に照明弾を発射するなど、安保面では緊張が続いている。

■ソース

Australian government quietly suspends new working holiday visa applications for Chinese nationals(ABC News)





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