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しぼむ利下げ期待 豪経済にはびこる「サービス・インフレ」とは?

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来週の中銀会合は5回連続で金利据え置きへ

 13日発表のオーストラリア雇用統計で、労働市場が引き続き引き締まった状態にあることが確認され、年内利下げの観測がさらにしぼんでいる。景気の下り坂にもかかわらず、雇用が依然として底堅いことから、直近17〜18日に中央銀行の豪準備銀(RBA)が開く会合では、4.35%の政策金利を5回連続で据え置く公算が高い。ロイター通信によると、RBAが12月末に利下げに踏み切る確率は50%を割っている。

 米投資顧問会社バンエックのラッセル・チェスラー氏はロイターに対し、金利の先行きについて「オーストラリアにとって、しつこいサービス・インフレは厄介な問題だ。力強い労働市場を踏まえると、それを振り払うのは難しい。利下げは来年までないだろう。来年の半ばまでずれ込むかもしれない」と指摘した。

 サービス・インフレとは何か? 労働市場が引き締まった人手不足の状態になると、会社は労働力を確保するために給与を引き上げざるを得なくなり、賃上げ圧力が高まる。しかし、一度上げた人件費を下げることは難しいため、サービス部門の物価上昇につながる。これがサービス・インフレだ。

 例えば、モノの物価は需給によって柔軟に上下する。ガソリン価格は国際的な需給や為替レートで高くなったり安くなったりするし、スーパーの果物や野菜の価格も天候や作柄に左右される。一方、サービス料金は簡単に下がらない。理髪師の賃金が上昇すれば散髪料金に、レストラン従業員の賃金が上昇すれば食事料金にそれぞれ転嫁され、そのまま維持される可能性が高い。

 雇われ人にとって賃金の上昇は嬉しいことは間違いない。その反面、粘着力の強いサービス・インフレが生活に跳ね返ってくるおそれがある。インフレ退治と景気後退回避を両立させる「ナロー・パス」(狭い道)に向けて、RBAは引き続き慎重に着地点を探っている。

■ソース

Australia May employment tops forecasts, defying economic slowdown(Reuters)





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