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利上げと利下げ、引き続き両睨み オーストラリア政策金利、4.35%で据え置き

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「景気の先行き不透明」と中銀

1990年代以降のオーストラリア政策金利の推移。現行の4.35%は12年ぶりの高水準となっており、住宅ローン返済の負担増などにより家計に打撃を与えている(出典:豪準備銀)

 中央銀行の豪準備銀(RBA)は17〜18日に金融政策を決める会合を開き、政策金利を現行の4.35%で据え置くと発表した。据え置きは昨年12月以来5会合連続。市場の予測通りでサプライズはなかった。

 RBA理事会の声明によると、インフレは22年末のピークから著しく弱まったが、足元で減速のペースは鈍化しており、2〜3%の目標に戻すにはまだ時間がかかる。労働市場は軟化してきているものの、依然として引き締まった状態にある。

 一方、経済成長が減速し、1人当たり消費の伸びはマイナスに転じ、生活コスト高騰の影響で消費者はぜいたく支出を抑えている。理事会は「しつこいサービス・インフレが、先行き不透明感の主な要因となっている」と指摘。高いインフレが持続し、労働需給の引き締まった状態が続いている一方で、消費や成長が減速していることから、景気の方向性を予測することは非常に難しいとの認識を示した。

 その上で、今後の金融政策については「妥当な時間軸の中でインフレを目標内に戻すための政策金利の道筋は、依然として不透明であり、理事会はあらゆる可能性を排除しない」と従来の文言をリピート。利上げと利下げ両睨みの姿勢を変えなかった。

 次回会合は8月5〜6日に開催する。

 市場の利下げ観測は、年初の「年内に2、3回」から、現時点では「年末に1回だけ」または「来年に持ち越し」へと遠のいている。その背景には、インフレが当初の想定通りのスピードで減速しておらず、労働市場の引き締まった状態が依然として続いているとの認識がある。

■ソース

Statement by the Reserve Bank Board: Monetary Policy Decision(RBA)

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