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「国王陛下の代理人」 オーストラリア第28代連邦総督が宣誓就任

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女性弁護士・実業家のモスティン氏

新しい連邦総督に就任したサム・モスティン氏

 ジェンダー平等や気候変動対策に貢献した弁護士・実業家のサマンサ・モスティン氏が1日、オーストラリアの第28代連邦総督に宣誓就任した。連邦総督は国内で最高位の公職で、オーストラリアの憲法上の国家元首である英国国王、チャールズ三世の名代として、首相の任免や法案の裁可などの執務を行う。

 モスティン連邦総督は宣誓式で次のように抱負を述べた。

「ケア(心遣い)は、私たちオーストラリア人のアイデンティティーに深く根ざしています。大きな課題に直面した時、オーストラリア人はいつも心優しく手を差し伸べてきました。それは、私たちが心の中に秘めた長所です。この職務を遂行するにあたり、私はシミオン(夫)とともに、こうした心遣いの気持ちを表現し、高めていきたいと考えています」

 また、アンソニー・アルバニージー首相はスピーチで「人々が潜在能力を発揮できる機会を得た時、私たちはより良い国となる。こうしたオーストラリアの力強い信念を高めるために、あなたはこれまでの人生を奉仕してきました」とモスティン氏の功績を称えた。その上で首相は「あなたが連邦総督に就いたことで、私たちの未来は明るいものとなるでしょう」と述べた。

 モスティン氏は1965年キャンベラ生まれの58歳。オーストラリア国立大学(ANU)卒業後、弁護士、ポール・キーティング元首相の政策顧問、シドニー五輪組織委員、企業役員、女性初のオーストラリアン・フットボール・リーグ(AFL)のコミッショナーなどを歴任。企業のジェンダー平等、気候変動対策などの活動で実績があり、AFLの女子リーグAFLWの創設に貢献した。女性の連邦総督は、第25代のクェンティン・プライス氏に続いて2人目となった。

 連邦総督は、オーストラリア政府が指名した人物を英国王が任命する。憲法が定めた英国王の執務を代行する象徴的な名誉職だが、1975年には議会の膠着状態を解消するため、現職首相を罷免して野党党首を首相に任命し、政治的権限を行使した例がある。

■ソース

About the Governor-General(The Governor-General of the Commonwealth of Australia)

Swearing in of the 28th Governor-General(Prime Minister of Australia, The Hon Anthony Albanese MP)

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