1,800億円規模の政府ファンド創設へ
アンソニー・アルバニージー首相のオーストラリア労働党政権は3日、再生可能エネルギー大国を目指すとともに経済安全保障の強化を図る「フューチャー・メイド・イン・オーストラリア(オーストラリアで作られる未来)法案」を連邦議会に上程した。
法案では、先に発表していた政策を実現するため、炭素実質ゼロ化に向けた有効性や他国と比較した競争力、経済安保の有効性などを検証する仕組み「ナショナル・インタレスト・フレームワーク」を構築する。雇用促進や技能向上、地域社会との協働、国内産業の強化などの支援の評価基準も示す。
また、総額17億豪ドル(約1,800億円)の「オーストラリアで作られる未来・技術革新ファンド」を創設。グリーンメタル(温室効果ガスを発生させない形で精製する金属)や、クリーンエネルギーを利用した製造業、低炭素液体燃料などの先端技術に投資する。
アルバニージー首相は4月、「オーストラリアで作られる未来」の政策原案を公表していた。米国のインフレ抑制法(IRA=2022年8月成立)と同様に、気候変動対策による産業振興や、名指しはしないものの中国などを念頭に置いた経済安保を強化する方針を示していた。
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