偵察目的で機密情報にアクセスか
いずれもロシア生まれで、オーストラリア国籍を持つ妻と夫が11日、北東部クイーンズランド州の自宅で逮捕され、スパイ準備罪で起訴された。妻はオーストラリア陸軍の現役の兵卒。夫と共謀してロシア当局に渡すために機密情報を入手した罪に問われている。
公共放送ABC(電子版)によると、起訴されたのは、ブリスベン郊外のエバートン・パークに住む妻のキラ・コロレフ被告(40)と夫のイゴール・コロレフ被告(62)。キラは軍の長期休暇中、申告なしにロシアを訪問していた。同国の諜報機関筋と関係があると見られるイゴールにキラのオンライン・アカウントに侵入させ、機密情報にアクセスしたと見られている。
警察は、夫婦がロシア当局に提供する目的で情報を入手しようとしていたと見ているが、実際に情報が共有されたかどうかは捜査中だという。セキュリティー・クリアランス(国家機密を扱う者の適格性の審査)の対象となる国防軍の兵士が、なぜロシアを訪問できたのかも調べている。
ABCによると「外国勢力による妨害行為関する法律」が2018年に施行されて以来、スパイ関連の起訴は初めてのケースだという。スパイ準備罪で有罪が確定すれば、罰則は最大15年の禁固刑となる。
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