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「空気から水作れる」って怪しくないの? オーストラリア最大のグリーン水素事業

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2カ所でそれぞれ10GW規模

 オーストラリアの再生可能エネルギー企業「クライメート・インパクト・コーポレーション」(CIC)は10日、発電機器製造大手の米GEベルノバと共同で、温室効果ガスを排出しない「グリーン水素」(再生可能水素)の拠点を南オーストラリア州と北部準州に開発すると発表した。生成能力はそれぞれ10ギガワット規模を計画しており、国内のグリーン水素のプロジェクトとしては最大だという。

 グリーン水素は、再生可能エネルギーで作った電力のみを使い、水を電気分解して生成する。一般的な方法では、大量の水資源と送電網のインフラが必要だ。しかし、CICの設備は、空気中の水分を取り出せるとされる「大気圧水生成装置」、発電用の太陽光パネル、水素を生成する水電解装置などからなるモジュラー型。水路や送電網に依存せず、独立した運用が可能という利点があるという。

 太陽光が多く降り注ぐ地域であれば、どこでもグリーン水素の生成が可能となるため、CICは「オーストラリア中央部が、再生可能燃料の一大生産基地となる可能性を秘めている」としている。

 CICの共同創業者で会長のデービッド・グリーン氏は「再生可能な水素の生産には莫大な量のエネルギーと水が必要だが、(水資源が乏しく広大な)オーストラリアではそれらの2つを同時に入手できる場所は少ない」と述べた。その上で同氏は「オーストラリアの豊富な太陽光と、実証されている大気圧水生成技術を組み合わせたモジュールを創ることによって、私たちはこの問題を解決しようとしている」とメリットを強調した。

 コストや採算性は明らかにしていない。大気圧水生成装置が水素生産に十分な量の水を作ることができるのかなど疑問点も多いが、低予算で技術的に実現できるのであれば、エネルギー問題解決のカギになるか?

■ソース

Climate Impact Corporation announces 10GW renewable hydrogen projects in South Australia and Northern Territory(Climate Impact Corporation)





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