ベイルート空港閉鎖の恐れ
オーストラリアのペニー・ウォン外相は31日、イスラエルが空爆を行うなどイスラム武装組織「ヒスボラ」との戦闘が激化しているレバノンからの退避を自国民に勧告した。
公共放送ABC(電子版)によると、ウォン外相はビデオメッセージで「レバノンに滞在中のオーストラリア国籍保持者と居住者(永住権保持者)は今すぐ退避して! 今オーストラリアにいてレバノン渡航を考えている人は直ちにやめるように」と述べた。
オーストラリア政府は、今後戦闘が拡大すれば首都ベイルートの空港が閉鎖されると予測している。外相は「まだ民間航空機は飛んでいる。今出国してほしい」と要請した。ABCによると、ベイルート空港が閉鎖された2006年には、政府が船舶で取り残された5,000人をキプロスに脱出させたケースがある。
オーストラリアにはイスラム教シーア派、同スンニ派、キリスト教徒など様々なレバノン人社会があり、レバノンとの関係は深い。政府は約1万5,000人の自国民がレバノンにいると推定しているが、2万〜3万人との見方もある。多重国籍を持って現地で暮らしていたり、2国間をひんぱんに往来したりしている人も多く、実際にオーストラリアのパスポート保持者がどのくらいいるのかは分かっていないという。
ウォン外相は在豪レバノン人社会の主要団体にも書簡を送り、退避勧告を伝えるよう要請したとしている。
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