前日の最高値更新から一転
シドニーのオーストラリア証券取引所(ASX)は2日、前日のニューヨーク市場の急落の影響で、主要指数のS&P/ASP200が前日終値比で171.50ポイント(2.11%)安い7,943.20で今週の取引を終了した。東京市場でも同日、日経平均株価が2216円(5.8%)安と1987年の「ブラックマンデー」以来史上2番目の下げ幅を記録するなど、世界同時株安の様相も呈している。
1日のニューヨーク市場では、米景気が予測より早いペースで鈍化しているとの観測から、これまで株高をけん引してきた人口知能(AI)関連の半導体株などが売られ、全面安の展開に。指標となるS&P500が1.37%、ハイテク株中心のナスダックが2.30%、それぞれ下落していた。
これを受けて、オーストラリア株は朝の取引開始直後から急落。S&P/ASP200構成銘柄のうち170社が下落した。上昇したのは15銘柄だけだった。主な銘柄では、後払い決済(BNPL)大手のブロックが5.10%上昇した一方、最大市場の日本で80店舗を閉鎖するなど業績不振が伝えられているピザのフライチャイズ大手「ドミノ・ピザ・エンタープライゼス」が9.24%の急落となった。
それでも、S&P/ASP200は前日1日の取引時間中に記録した52週最高値8,148.70と比較して、2.52%安い水準にとどまっている。2日の急落が株価高騰の終わりの始まりとなるのか、あるいは上昇相場が下落したタイミングで利益を狙う「バイ・ザ・ディップ」(押し目買い)の好機となるのか。市場関係者は固唾をのんで見守っている。
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