病院に搬送され、様態は安定 クジラの回遊シーズン、船に乗る人は注意
オーストラリアの公共放送ABC(電子版)によると、東部ニューサウスウェールズ州北部の海上で船釣りをしていた30代の男性が、クジラに引っ叩かれて負傷するという珍しい事故があった。救急隊員は「極めて珍しい事故」だと話している。
事故が起きたのは、ニューサウスウェールズ州とクイーンズランド州の州境に近いツイード川の河口から約1キロ沖。18日午前9時ごろ、男性と友人が2人でボートに乗って釣りをしていたところ、付近を泳いでいたクジラの尾びれが突然、男性の顔面を強打した。
男性は海に投げ出されたため、無事だった友人が緊急通報。駆けつけた海上救急隊と水上警察、緊急医療師が男性を発見し、小型ヨットで岸まで運んだ。男性はゴールドコースト大学病院に搬送され、手当を受けている。顔面に外傷を負ったものの、様態は安定しているという。
現場に急行したクイーンズランド救急隊のスコット・ブラウンさんによると、人がクジラの尾びれに引っ叩かれたケースは初めだという。
「これまでにクジラがボートにぶつかる事故はあったが、ボートに乗っている人にぶつかったことはない」とブラウンさん。この海域では、クジラの回遊シーズンを迎えていることから、ブラウンさんはボートに乗る人に注意を呼びかけている。
■ソース
Fisherman slapped across face by whale’s tail at Tweed Heads(ABC News)