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首相になり損ねたサラブレッド 政界引退のショーテン氏

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前労働党政権で権勢振るうも「勝てた選挙」で敗北

政界引退を表明したビル・ショーテン全国障がい者保険制度相(Photo: 労働党のウェブサイトより)

 5日に政界引退を表明したオーストラリア連邦労働党の実力者、ビル・ショーテン氏は1967年南部メルボルン生まれの57歳。モナシュ大在学中から労働運動に参加。国内最大の労組「オーストラリア労働者組合」(AWU)の全国書記長を経て、2007年の連邦選挙に出馬して初当選。「労組トップからの政界進出」という労働党サラブレッドの王道を歩んだ。

 党内紛争に明け暮れた07〜13年の前労働党政権では、早くもフィクサーとして権力基盤を拡大した。ジュリア・ギラード氏が10年にケビン・ラッド首相(当時)に党首選を仕掛けた「ラッド降ろし」も裏で操ったとされる。

 保守連合(自由党、国民党)が勝利して下野した13年連邦選挙後、野党党首に就任。将来の首相候補と目された。しかし、労働党の勝利と政権奪回が確実と見られた19年連邦選挙では、想定外の敗北を喫して党首を辞任。ほぼ掴みかけていた首相の座を逃し、敗北宣言のスピーチでは悔しさに目を潤ませた。

 22年に9年ぶりの政権奪回を果たしたアンソニー・アルバニージー首相の現労働党政権では、前政権で自ら創設に注力した全国障がい者保険制度の担当大臣に就任していた。

 オーストラリアでは、下院の全議席と上院の約半数を改選する次期連邦選挙が来年5月までに実施される。2月に議員辞職するショーテン氏の後任候補は決まっていない。

■ソース

Biography, Hon Bill Shorten MP(Parliament of Australia)





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