宴席で人気の縁起物
オーストラリア産ロックロブスター(イセエビ)の中国への輸入再開が決まった。アンソニー・アルバニージー首相が10日、年末までに禁輸を解除することで中国側と合意したと発表した。東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の開催地ラオスで、中国の李強首相と行った2国間会談で決まった。
オーストラリア産イセエビが中国に戻ってくるのは約4年ぶり。イセエビは龍に似た赤い外観から、中国では縁起物として宴席などで重宝される。中でもオーストラリア産は人気が高く、中国は全輸出額の大半を占める最大の輸出先となっていた。
ところが、オーストラリアのスコット・モリソン前首相が20年、新型コロナウイルスの発生源をめぐる独立した調査を中国政府に要求したのを機に、両国関係は一気に冷却。前首相の発言に反発した中国は2020年、石炭や大麦、牛肉、ワイン、イセエビなどの一時産品に高い関税をかけたり、通関を止めたりして輸入を禁止または制限していた。
労働党政権に交代した22年以降、中国は徐々に禁輸を解除した。今年3月にはワインの高関税を撤廃していて、イセエビの禁輸解除が焦点となっていた。
■ソース
Resumption of live rock lobster trade with China(Prime Minister of Australia)