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VIC州警察、メルボルンのセント・キルダ・ビーチ警戒

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白人極右組織と反人種差別団体との衝突懸念

 1月5日、最近、白人極右団体メンバーと少数民族市民との間で小競り合いが起きていたメルボルン南部のセント・キルダ・ビーチで極右団体が示威行動を計画したため、人種差別に反対する団体が対抗して集合を呼びかけていた。

 VIC州警察は双方の暴力衝突を警戒して警察官多数を動員、警戒に当たっており、夜間に入っても同地区で警察官の重点パトロールを続けている。

 SBS放送(電子版)が伝えた。

 極右団体の示威行動は、人種・民族差別行為で何度か有罪判決を受けたニール・エリクソンが呼びかけたもので、2018年にエリクソンはパブでイラン出身のサム・ダスチャリ連邦上院議員(当時)を仲間と取り囲み、「テロリスト」「猿」などの罵声を浴びせ、そのビデオを自分でソーシャル・メディアに流したが、着ていた作業着がTOLL社のロゴ入りで、日系の同社が、「エリクソンは民族差別犯罪のためずっと前に解雇していた。当社のロゴ入り制服を着て民族差別行為を働くことは断じて許容しない」と発表、エリクソンに制服の返還を求めて裁判を起こしていた。

 この白人極右団体の示威行動支持者には、ブレア・コトレルの名前も挙がっており、コトレルは有罪判決を受けたこともある犯罪者で、反移民運動の「United Patriots Front」リーダーでもある。

 さらに、フレーザー・アニングQLD州選出連邦上院議員も参加していた。アニング上院議員はポーリン・ハンソンのワン・ネーション党公認で当選したが、就任式の直前にポーリン・ハンソン党首と口論になり、無所属で就任した。しかし、間もなくカッター・オーストラリア党(KAP)に入党した。しかし、議院での初演説で移民反対論を語り、その中で、かつてナチ党がユダヤ人絶滅計画に対して使った「最終解決」という言葉を使ったために政界・社会の各方面から批判を受け、最初はアニング議員を支持していたボブ・カッター党首もアニング議員を除名しなければならなくなった。

 一方、セント・キルダ・フォーショアでは民族差別に反対するCampaign Against Racism and Fascism (CARF)グループが極右団体の示威行動に対抗して集まり、極右団体を封じ込める動きを展開した。

 双方の動きに対して、VIC州警察は機動隊、警察犬班、騎馬警官、鉄道警察などを投入し、セント・キルダ・ビーチ地区の治安確保にあたり、双方が解散し、夜になっても一部の警察官がセント・キルダ・ビーチ周辺のパトロールを続けている。
■ソース
Police warn against violence as nationalists rally at St Kilda beach
St Kilda Beach far-right rally draws hundreds of Melbourne police, rival protesters

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