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東海岸縦断「オーストラリア版新幹線」、ボーリング調査始まった!

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実現すればシドニー−ニューキャッスル間30分

開業60周年を迎えた日本の新幹線。オーストラリアでは高速鉄道建設に向けた地質調査が始まったばかりだ(Photo: John Cameron on Unslpash)

 オーストラリアの人口(約2,700万人)の約半数が集中する東海岸の3大都市を高速鉄道で結ぶ構想が、将来の実現に向けてようやく動き出した。キャサリン・キング連邦インフラ・交通・地域開発・地方政府相は5日、連邦政府の高速鉄道局(HSRA)がルートを選定するための掘削調査を始めたと発表した。

 調査を開始したのは、東部の最大都市シドニーから北東へ直線距離で117キロ離れた地方都市ニューキャッスルを結ぶルート上の2カ所。シドニー北方ホークスベリー川と、同ゴスフォードの湾内にそれぞれ艀(はしけ)を組み立てる。そこから、最深140メートルの穴を合計6つ掘り、集めた岩石や堆積物のサンプルを調査。建設方法、トンネルの設計や深さなどを検討する。今後、シドニー−ニューキャッスル間の合計27カ所で掘削調査を行う計画だ。

 全体構想は、北東部ブリスベンから東部シドニーを経由して南部メルボルンに至る約2,000キロ。各都市はおおむね900キロ以上離れている。このうちシドニー−ニューキャッスル間は、第1期工区と位置付けられている。シドニー・セントラル駅からニューキャッスル駅までは州営鉄道で2時間30分前後かかっているが、高速鉄道が実現すれば30分で結ばれる。同区間の利用客数は年間1,490万人と国内の都市間鉄道路線としては最も混雑しているという。

オーストラリア東部縦断高速鉄道のルート(詳細は未定)。地質調査を開始したシドニー−ニューキャッスル間は全体構想のわずか一部に過ぎない

 2022年の連邦選挙で高速鉄道構想を掲げたアンソニー・アルバニージー首相の労働党政権は、シドニー−ニューキャッスル間の調査費として5億豪ドル(約500億円)を拠出するとともに、全体構想の実現を念頭にHSRAを設立した。

 キング連邦インフラ相は声明で次のように述べ、移動時間の短縮による都市圏拡大のメリットを強調した。

「高速鉄道は数世代にわたりオーストラリアの地方に新たな機会を創出する。より幅広い地域でより多くの雇用を生み出し、住まいや職場、学校、遊びの場所の選択肢がより広がる。私たちの高速鉄道への投資は、今後数十間の国の形を変えることにつながるだろう」

■ソース

Work underway to determine high-speed rail route(The Hon Catherine King MP)

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