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RBA、不換ニセ・プラスチック貨幣流通に警告

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日豪ともニセ札届け主には補償なしが基本

 オーストラリアでは50ドルと100ドルのニセ札が出回っており、店頭に警告が出ていることがある。中銀(RBA)はこのニセ札を防ぐためにプラスチック貨幣を開発し、様々なニセ札防止策を講じているがニセ札造りの方も技術的に進歩しており、いたちごっこが続いている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 商店などが客の支払った現金の中からニセ札を見つけて警察に届けても同額の補償はなく、全額被害者負担となる。これはオーストラリアも日本も違いはなく、$100の損失を埋め合わせるには$2200の売り上げが必要との試算もある。

 RBAの報告によると、2015年に通貨流通量100万枚あたり26枚のニセ札が発見されたが、徐々に減少し、2018年には100万枚あたり15枚にまで減っている。

 ニセ札がもっとも多く発見されるのはVIC、NSW両州だが、流通量に対する率では他の州、準州を下回っている。

 また、RBAに持ち込まれるニセ札の額は年間100万ドルから200万ドル程度になるが、発見されたニセ札すべてが警察に届けられていないだろうと推定しており、約20%がそのまま死蔵されたり、捨てられていると見ている。

 RBAはプラスチック貨幣の偽造を防ぐために新デザインの通貨を順次発行しているが、新しい技術が出回るようになることと、新技術の価格が下がっていくため、偽造にも直ちに応用されるようになり、偽造通貨率は今後少し増えるのではないかと見ている。

 報告書は「ニセ札流通率が2000年代初頭のように低くなることは当分見込めない」としている。
■ソース
Counterfeiters cause pain as they lift their game

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