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「連邦政府はクリスマス島住民をもてあそぶのか」

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収容所再開発表の連邦政府が7月1日に閉鎖計画

 連邦議会で無所属議員、労働党、緑の党の賛成でパプア・ニューギニア、ナウルに収容されている難民、難民認定希望者が重病や重傷になった場合にオーストラリア本国の医療機関に移送する「メディバック法」が成立した際に、法案に反対した自由党と国民党の保守連合政権はスコット・モリソン首相らが、「クリスマス島の難民収容所を再開する」として、現地視察も行った。しかし、4月2日の2019年予算で同収容所が2019年7月1日をもって閉鎖されることが明らかになり、クリスマス島住民は、「連邦政府はクリスマス島住民をもてあそぶのか」と怒りの言葉を挙げている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 もともと、モリソン首相視察当時も、クリスマス島議会のゴードン・トムソン議長らは「島の収容所には難民を治療できるほどの医療設備はない」として、政府の計画に不審を表明していた。4月2日の予算案でクリスマス島の難民収容所がたとえ再開されたとしても短時日で再び閉鎖されることについて、トムソン議長は、「島民はい利用され悪用されたと感じており、連邦政府の政治駆け引きにうんざりしている」と語った。

 2月、モリソン首相は、「難民はオーストラリアにとってリスクであり、これを大陸本土に入れることを避けるため、14億ドルの予算をかけてクリスマス島の収容所を再開する」と語り、3月初めに島を視察した。

 予算案では、クリスマス島収容所の予算として2019年度には1億5,000万ドルが計上されており、4月2日発表の2020年度予算では2,300万ドルしか計上されていない。どこにも14億ドルの予算は割り当てられていない。

 この食い違いについて、マシアス・コーマン財相は「5月連邦選挙で保守連合が勝利すればメディバック法を廃止するから予算は必要ない。法律が廃止されればクリスマス島収容所を閉鎖できる」と説明している。

 ABCラジオ・パースのインタビューに答えて、トムソン議長は「クリスマス島は収容所が建設されてから20年間、政府の予算に合わせて島民経済がブームになったり、バブルが破裂したりを繰り返してきた。今回も単なる政治のゲームでしかなかった。私達には何についてもまったく一言の相談もなかった。残念なことに島の経済が収容所予算に依存するようになってしまったために観光などの経済開発がおろそかになってしまった」と語っている。
■ソース
Federal Budget confirms Christmas Island detention centre to be closed, upsetting locals

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