手紙やハガキは1.5豪ドルから1.7豪ドルに
国営の郵便公社「オーストラリア・ポスト」は22日、紙の郵便の最低料金を現行の1.5豪ドル(約150円)から1.7豪ドルに引き上げる計画をオーストラリア競争消費者委員会(ACCC=エートリプルシー)に申請したと発表した。2025年7月1日の施行を目指す。
対象となるのは、寸法が縦130ミリ、横240ミリ、厚さ5ミリ以内の小さな封書またはハガキ。今年4月にも従来の1.2豪ドルから1.5豪ドルに引き上げたばかり。
ただ、コンセッション(高齢者など各種手当)受給者(60豪セント)とクリスマスカード(65豪セント)については、料金を据え置く。
わずか1年あまりで再値上げに踏み切るのは、デジタル化を背景に紙の郵便が激減しているため。値上げによって、採算が悪化している手紙部門の大きな損失を補填するとしている。オーストラリア・ポストによると、2023-24年度の手紙の取扱量は前年度比で12.9%減少し、手紙部門の赤字額は3億6,180万豪ドルに達しているという。
1世帯が1年間に購入する切手の数は平均5〜6枚まで減っているため、20豪セント値上げしても年間の負担増は1.2豪ドルにとどまるとしている。値上げしても誰も困らないというわけだ。
オーストラリア・ポストは手紙の需要縮小を受けて、今年4月から配達の頻度を2日に1回に減らすとともに、普通郵便の配達にかかる日数も1日延長した。手紙やハガキの取り扱いを合理化する一方で、ネットショッピングの需要拡大で増えている小荷物の配送に力を入れている。
■ソース
Proposed stamp price increase as letters losses mount(Australia Post)