「敵殲滅能力と生還率を最大化する」と国防省
オーストラリア王立空軍(RAAF)はこのほど主力戦闘機「F-35AライトニングⅡ」9機を米国から受領し、2024年12月末に東部ニューサウスウェールズ州のウィリアムズタウン空軍基地(ニューキャッスル空港)へ配備した。これにより、予定していた全72機の配備を完了した。
F-35は米航空機製造大手ロッキード・マーティンが開発した単発単座(エンジン1基、座席数1席)の第5世代戦闘機。敵機のレーダーに補足されにくい「ステルス性能」が高い。通常離着陸型F-35A、垂直・短距離離着陸型F-35B、艦載型F-35Cの3種があり、英国や日本をはじめとする米国の同盟国や同志国に輸出されている。オーストラリアへも18年12月から配備が始まっていた。
オーストラリア連邦国防省は声明で「多用途機であるF-35Aは空対空、空対地の作戦を遂行でき、ステルス技術や電子戦の防御・攻撃、高い反撃力を生かして敵殲滅能力とパイロットの生還率を最大化することができる」と指摘した。
また、スティーブン・チャッペル空軍大将は「F-35Aの最終配備は高度に効果的な空軍力を実践的に示すものであり、『国家防衛戦略』に沿った総合的な軍備の一環だ」と述べた。
F-35Aにはオーストラリアの国防産業も強く関与している。同海軍大将によると、F-35Aの製造やメンテナンス、追加開発には、75社以上のオーストラリア企業が総額48億豪ドルを超える契約を受注しているという。
■ソース
Final F-35A aircraft delivered(Department of Defence, Australian Government)