オーストラリアのスマホ市場はどうなっているの? ②日本と同じくiPhoneの牙城

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グローバル市場ではアップルとサムスンのトップ争いにシャオミが猛追

 米アップルの「iPhone」シリーズで最も低価格の「iPhone 16e」が28日、オーストラリアで発売される。故スティーブ・ジョブズが1976年、カリフォルニア州の自宅ガレージで、友人スティーブ・ウォズニアックとともにパソコンを自作してアップルを創業してからもうすぐ半世紀。iPhoneの成功で世界最大の企業に成長したが、成熟したスマホ市場で今後も熾烈な競争を勝ち抜くことができるか。

出典:IDC(オーストラリアと日本は2023年通年、グローバル市場は24年第3四半期)。米国のみ出典はカウンターポイント(24年第4四半期)。グラフ作成:©守屋太郎

オーストラリアのスマホ市場はどうなっているの? ①「今持ってる機種で十分じゃねより続く)

 オーストラリア市場で常態化しているスマホ新規需要の頭打ち。日本や米国でも同じような傾向が見られる。

 米IT調査会社IDCによると、日本の携帯電話出荷台数は2023年第4四半期に830万台と前年同期比3.5%減となった。23年度の1年間では3,030万台と前年比で11.6%減少した。また、香港拠点の市場調査会社「カウンターポイント」によると、米国の24年第4四半期のスマホ出荷台数は前年同期比で9.0%落ち込んでいる。

 一方、IDCによると、24年第3四半期の世界のスマホ出荷台数は3億1,460万台と前年同期比で3.6%増加し、5四半期連続でプラス成長を記録した。日米豪などの先進国市場では需要がピークアウトした一方で、グローバル市場ではプラス成長を維持しているという構図だ。

iOSシェア、世界では2割弱にとどまる

 スマホのメーカー別シェア(グラフ参照)を見ると、オーストラリアは日本や米国と同じく、アップルのiPhoneの牙城となっている。23年のシェア(IDC調べ)は1位アップルが52.6%と2位の韓国サムスン(27.9%)に大差を付けている。日本でも1位アップルが51.9%と過半を占め、2位シャープ(10.9%)、3位グーグル(10.7%)などを引き離している。

 アップルは本拠地の米国でも強い。カウンターポイントによると、24年第4四半期には1位アップルは65%と2位サムスン(18%)の3倍以上のシェアを獲得している。

 一方、グローバル市場では、アップルの基本ソフト「iOS」以外の「アンドロイド」(米グーグルが開発したスマホ向けOS)勢が優勢だ。世界シェア(24年第3四半期=IDC調べ)は、サムスン(18.4%)とアップル(18.1%)が僅差で首位を争う一方、3位の中国シャオミも13.6%と猛烈に追い上げている。

■ソース

Japan’s Mobile Phones Market Decreased by 3.5% YoY in 2023Q4 to 8.3 Million Units, Says IDC(IDC)

US Smartphone Market Share: Quarterly(Counterpoint)

Smartphone Market Insights(IDC)

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