「カテゴリー2」も侮れない 安全なうちに災害に備えて! サイクロン警報

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クイーンズランド南東部からニューサウスウェールズ州北東部に発令

日本の気象衛星ひまわり8号がオーストラリア東部標準時4日午後6時30分に撮影した衛星写真。中央のサイクロンの東側の雲はすでにオーストラリア東部海岸にかかっている(Bureau of Meteorology)

 オーストラリア気象局(BOM)は4日午後、北東部クイーンズランド州の中心都市ブリスベン付近に上陸すると見られている熱帯低気圧のサイクロン「アルフレッド」について、正式な警報を初めて発令するとともに、情報を更新した。

 警報の対象範囲は、北からクイーンズランド州南東部ダブル・アイランド・ポイント、サンシャイン・コースト、ブリスベン、ゴールドコースト、ニューサウスウェールズ州北東部バイロン・ベイ、バリナ、ヤンバまで、南北約390キロ(直線距離)の海岸沿い。

 サイクロンは通常、クイーンズランド州の東部から北東部に上陸することが多い。ここまで南のルートでブリスベンに上陸するのは51年ぶりとされる。同州のさらに南側に位置するニューサウスウェールズ州にサイクロン警報が発令されるのはきわめて異例だ。

 BOMによると、アルフレッドは4日午後4時現在、ブリスベンの東約600キロ、ゴールドコーストの東約570キロのタスマン海上にあり、中心気圧は980ヘクトパスカル。中心付近の最大瞬間風速は時速130キロ(秒速36メートル)。時速20キロで南西に進んでいる。この日午前の時点では東進していたが、予報通り西寄りに向きを変え、ブリスベンに向かっている。

 現時点の予報通りにこのまま西に進んだ場合、6日午後4時から7日午前4時ごろ、「カテゴリー2」(サイクロンの勢力を示す5段階指標の下から2番目)の勢力を維持したまま、ブリスベン周辺の海岸に上陸する見通しだ。

 BOMの予報によると、島しょ部では最大瞬間風速時速155キロ(毎秒43メートル)、沿岸部では時速12Oキロ(毎秒33メートル)の突風が吹く。6日以降、警報発令地域では猛烈に激しい雨が降り、「生命に関わる危険な鉄砲水」を伴う可能性がある。海上は猛烈な時化となり、上陸が6日夜から7日朝の満潮時に重なれば、特に中心付近と南側の海沿いの低地は危険な高潮で浸水する恐れがある。

 BOMは住宅や船舶の安全を確保するよう呼びかけており、特に警報発令地域内の住民は今すぐに災害に備えるよう注意を喚起している。

 BOMはクイーンズランド時間(東部標準時)の5日午前8時、ニューサウスウェールズ州時間(東部夏時間)の午前9時、次回のサイクロン情報を発表する。

 災害発生が予測されているクイーンズランド州南東部、ニューサウスウェールズ州北東部に住む人は、下記のウェブサイトで最新の情報を入手する。また、この地域に5日以降旅行する予定のある人は、フライトのキャンセルが相次いでいるため、運航状況を各航空会社に確認する必要がある。

■災害時の備えに関する情報

Get Ready Queensland

■住宅の損壊、浸水、樹木の倒壊、屋根の損壊に関する緊急連絡先

State Emergency Service

Tel: 132-500

■サイクロンに関する予報・警報

Bureau of Meteorology

■ソース

TROPICAL CYCLONE ADVICE NUMBER(Bureau of Meteorology)

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