7日早朝、ブリスベンからゴールドコーストに上陸 サイクロン「アルフレッド」

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大潮の満潮と重なり、低地では高波・高潮に警戒

日本の気象衛星「ひまわり8号」がとらえたサイクロン「アルフレッド」(国立研究開発法人情報通信研究機構=NICTの「ひまわりリアルタイムWebより)

 オーストラリア気象局(BOM)の発表によると、台風に相当する熱帯低気圧のサイクロン「アルフレッド」は東部夏時間5日午前11時現在、クイーンズランド州南東部ブリスベンの東345キロ、同ゴールドコーストの東315キロのタスマン海上(南緯27.6度、東経156.5度の半径30キロ以内)にあると見られている。

 中心気圧は983ヘクトパスカル。中心付近の最大瞬間風速は時速130キロ(秒速36メートル)。時速16キロでゆっくり西に進んでいる。現時点の最も可能性の高い気象モデルでは、7日早朝ごろにサンシャイン・コーストのマルチドアからゴールドコーストのクーランガッタまでの海岸に上陸する見通しだという。

 サイクロンの勢力を示す指標は「カテゴリー2」と5段階中下から2番目だが、オーストラリア第3の都市ブリスベンをはじめゴールドコーストなど国内有数の人口密集地を直撃すると見られることから、遠隔地に上陸することが多い通常のサイクロンと比較して、はるかに大規模な被害をもたらす可能性がある。

 当局は、大雨による河川の氾濫、破壊的な鉄砲水、広範囲での洪水、強風による家屋の損壊や樹木の倒壊などに注意するよう呼びかけている。短時間の大雨によってダムが満水となれば、緊急放流が実施される可能性もあり、河川の下流域では注意が必要だ。

 また、サイクロンの接近に伴い、海上は大しけとなっている。ゴールドコースト沖ではすでに最大波高が6メートルを超えた。上陸が予測されている時間帯は大潮の満潮と重なることから、海に近い低地では高波による家屋の損壊や土地の侵食、高潮による浸水に警戒する必要がある。

 BOMは現在、クイーンズランド州ダブル・アイランド・ポイントからニューサウスウェールズ州ヤンバまで南北約390キロの海岸沿いのエリアに、サイクロン警報を発令している。警報の対象地域は北から以下の通り。

<クイーンズランド州南東部>

ダブル・アイランド・ポイント Double Island Point

サンシャイン・コースト Sunshine Coast

ブリスベン Brisbane

ゴールドコースト Gold Coast

<ニューサウスウェールズ州北東部>

バイロン・ベイ Byron Bay

バリナ Ballina

ヤンバ Yamba

 ゴールドコーストからブリスベンにかけてのクイーンズランド州南東部は、オーストラリアの中でも在留邦人が比較的多い。このエリアに住んでいる人は、自分が住んでいる地区の自治体などから最新の情報を入手して万全な対策を取りたい。周りに英語が不自由な一人暮らしの高齢者などがいれば、声をかけて情報を共有したい。

■災害時の備えに関する情報

Get Ready Queensland

■住宅の損壊、浸水、樹木の倒壊、屋根の損壊に関する緊急連絡先

State Emergency Service

Tel: 132-500

■サイクロンに関する予報

Bureau of Meteorology

■ソース

TROPICAL CYCLONE ADVICE NUMBER 12(Bureau of Meteorology)

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