オーストラリアに死刑はないが、武装した容疑者は容赦なく無力化
オーストラリア北東部ゴールドコーストで6日朝、銃を所持して盗難車に乗っていた男を警官が射殺する事件があった。
メディア大手ニューズ・コーポレーションのニュースサイトによると、ゴールドコースト市内ラブラドールで手配中の男が目撃されたとの通報を受け、クイーンズランド州警察の警官が現場に駆けつけたのは、同日午前8時15分ごろ。
しかし、男は銃を所持したまま盗難車で逃走した。警察は9時30分ごろ、ゴールドコースト市内アランダルのブリスベン・ロードで男が乗る車を停車させた。銃を持つ男と対峙した警官隊は男に発砲した。男は救命隊の手当を受けたが、現場で死亡が確認された。胸と腹に致命傷を負い、即死状態だったと見られる。
現場は、幼稚園から高校までの児童・生徒が通う私立学校のすぐそば。現場付近の道路は通行止めとなっている。
オーストラリアは死刑制度を廃止していて、どんなに凶悪な犯罪者でも最も重い刑罰は終身刑。その一方で、捜査中の警官に対して容疑者が銃や刃物で抵抗した場合、警官は急所を外すなどの手加減はせず、容赦なく射殺するケースが多い。公共放送ABC(電子版)の調べによると、クイーンズランド州内では2024年、警官による容疑者への発砲は13件あり、そのうち射殺した事案は4件あった。
■ソース
Man shot dead by cops near private school at Arundel on the Gold Coast(news.com.au)
At least 13 people were shot by Queensland police in 2024, ABC analysis shows(ABC News)