「トランプ関税」対策、「5つの重点項目」発表

SHARE

オーストラリアのアルバニージー首相

第47代アメリカ合衆国大統領を務めるドナルド・J・トランプ氏(Photo: The White House)

 米国のドナルド・トランプ大統領が2日、貿易赤字国などを対象に、中国34%、インド34%、日本24%、欧州連合(EU)20%など個別の「相互関税」を課すとともに、その他の国・地域にも一律10%の関税を発動すると発表した。これを受けて、一律10%関税が適用されるオーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は3日、国内産業を守る「5つの重点項目」を明らかにした。

 公共放送ABC(電子版)によると、アルバニージー首相は「直面する問題(米国の関税)を私たちがコントロールすることはできないが、対策を決めることはできる。オーストラリアは常に私たちの国益を守るために対応していく」と述べた。与党労働党が5月3日投票の次期連邦選挙で勝利した場合、次の5つの重点項目を実行するとしている。

①関税の打撃を受ける産業への補助金 5,000万豪ドル(約46億円)

 オーストラリアは2024年、米国に60億豪ドル以上の食肉(主に牛肉と羊肉)を輸出した。米国はオーストラリア産食肉にとって最大の輸出市場となっている。関税発動によって米国市場で輸出競争力を失う可能性があるため、新市場を開拓するための資金として業界団体に補助金を提供する。

②新輸出市場開拓のための無利子融資 10億豪ドル

 全国産業再生基金機構(NRFC)を通して、新しい輸出市場を開拓する企業に対して無利子で資金を貸し付ける。

③重要金属の備蓄

 オーストラリアは、電気自動車(EV)など脱炭素技術に不可欠なリチウムやマンガンなどの重要金属の埋蔵量が多い。経済安全保障の観点から、トランプ関税や貿易戦争の激化によって輸出が妨げられる重要金属を戦略的に備蓄する。首相は近く詳細を明らかにするとしている。

④オーストラリア製品の購入促進 2,000万豪ドル

 米国製品よりもオーストラリア製品を購入するよう呼びかける「バイ・オーストラリア」キャンペーンへの支出を新年度予算案に計上。政府の調達や契約でオーストラリア企業との取引を優先する。

⑤反ダンピング法の強化

 今回の一律10%関税とは別に、米国は3月、オーストラリアを含む外国製の鉄鋼とアルミニウムに25%の関税を発動した。対米輸出が難しくなった鉄鋼・アルミが不当に安い価格でオーストラリア国内に流入することを阻止し、国内産業の保護を図る。

■ソース

Albanese outlines five-point plan to respond to Donald Trump’s tariffs(ABC News)

SHARE
Google Adsense
[the_ad_placement id="single-new-bottom"]