季節外れの陽気と重なり被害拡大
オーストラリア東海岸ではイースター(復活祭)の4連休(18〜21日)、水の事故が続発した。沖合いを通過した強い低気圧から最大級の高波が押し寄せた。公共放送ABC(電子版)は、これまでに東部ニューサウスウェールズ州で6人、南東部ビクトリア州で1人が死亡したと報じている。
ABCによると、ニューサウスウェールズ州北東海岸の景勝地、サウス・ウェスト・ロックスでは20日午後3時30分ごろ、少年(9歳)がビーチの岩場で動けなくなっているとの通報を受けて、救急隊が駆けつけた。救急救命士とサーフ・ライフセーバーが少年を救出したが、現場で死亡を確認した。少年はイースターの連休中に溺れて命を落とした7人目の犠牲者となった。
当局は死因を調査しているが、事故当時、大勢の子どもたちが岩に乗って遊んでいて、少年は波に飲み込まれた可能性があるという。
同日午前11時ごろには、シドニー南方のロイヤル国立公園の海辺で釣りをしていた2人が、波にさらわれて海に投げ出される事故もあった。海難救助ヘリに乗った救急隊が2人を引き上げたが、身元不明の男性1人はうつむきの状態で海に浮いていて、現場で死亡が確認された。もう1人の少年(14歳)は病院に緊急搬送されたが無事で、その後退院した。
一方、18日にシドニー南東郊外リトル・ベイの岩場で波にさらわれて行方不明となっている男性(24歳)の捜索は21日も続いている。
ニューサウスウェールズ州サーフ・ライフセーバー協会によると、同州のイースター休暇中に水の事故で死亡した人の数としては史上最多を記録したという。今回の連休は夏を思わせる陽気に恵まれ、海で遊ぶ行楽客が多かったことから、折からの大波で被害が拡大したと見られている。
■ソース
Boy dies after being trapped between rocks off NSW beach(ABC News)