自宅キッチンでおいしさ再現

オーストラリア在住者に馴染み深い大手スーパー「コールズ」はこのほど、急成長中のヘルシー系新興ハンバーガー・チェーン「グリルド」(Grill’d)のパティ(ハンバーガー用のひき肉)の販売を開始した。グリルドがスーパーで小売展開するのは初めて。
新発売したのは、高級オージービーフを使った「グリルド・シグネチャー・ビーフ・バーガーズ」の2枚入り(標準小売価格8豪ドル)と、同4枚入り(12.5豪ドル)、上質な「ワギュウ」のパティに飴色タマネギを添えた「グリルド・プレミアム・ワギュウ・ウィズ・キャラメライズド・オニオン」(2枚入り10豪ドル)の3種類。全国のコールズ店舗とオンラインで購入できる。現在、発売記念キャンペーンとして、それぞれ1豪ドル引きの特別価格で提供している。
家で食べる「自作バーガー」のニーズに着目した。コールズの調査によると、国民の2人に1人がレストランやテイクアウト店の料理を自宅キッチンで再現することに興味を持っているという。
同社は声明で「新商品は、おいしいグリルドのハンバーガーを自分流に、手軽に家で調理できるように開発されました。シェフのスキルは必要ありません」とPRした。
独立経営で300店舗目指す
グリルドは、創業者のサイモン・クロウ取締役社長が2004年にメルボルン郊外ホーソーンで1号店をオープンした。食材に100%オーストラリア産のグラスフェッド(牧草飼育)牛や、ケージフリー(平飼い)の鶏卵、植物由来の代替肉のパティなどを採用して「ヘルシー・バーガー」をアピールしている。
現在、174店舗(フランチャイズ店を含む)に規模を拡大している。地元メディアによると、年間約30店舗の新規開業を目指し、29年までに店舗網を300店舗に広げる計画だ。オーストラリアのファストフード業界では、大手フードサービス企業やヘッジファンドが新興勢力を買収する動きが活発だが、グリルドはクロウ社長が現在も全株式を保有して独立経営を貫いている。
クロウ社長は声明で次のように述べた。
「20年間以上にわたり、お客さんはグリルドの店舗でおいしくて(倫理的に)正しいヘルシーなバーガーに親しんできました。エキサイティングな次のステップとして、商品を家庭にお届けしていきます」
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