ゴールドコースト路面電車、空港延伸やめるってよ!

SHARE

建設費76億豪ドル上振れ バス輸送拡充へ

ゴールドコーストを南北に縦断するGリンクの車両(Photo: Wikipedia)

 オーストラリアのクイーンズランド州政府は1日、州南東部のビーチリゾートであるゴールドコーストの路面電車「Gリンク」の延伸計画を撤回すると発表した。建設費が当初の見積もりから大幅に上振れした上に、環境問題などから住民の過半数が反対していた。

 Gリンクは2014年、ゴールドコースト大学病院からブロードビーチ・サウスまで南北を縦断するルートで開業した。17年には同大学病院からヘレンズベール駅まで北進し、ブリスベンに向かう鉄道に接続した。現在、バーレーヘッズまで南進する第3期の工事を行っている。

 バーレーヘッズからゴールドコースト国際空港を経由してクーランガッタに至る第4期のルートは、労働党の前州政権が計画した。建設費は当初、27億豪ドル(約2,610億円)と見積っていたが、現時点の想定では76億豪ドル上振れ。98億5,000万豪ドルと当初計画の4倍近くに膨れ上がっていた。

 加えて、建設ルート上には国立公園や河川があり、自然環境を破壊するとの懸念があった。州政府によると、5,600通以上のパブリックコメントが寄せられ、半数以上が計画に否定的だったという。

 こうした理由から、自由国民党の現政権は計画撤回に至った。クイーンズランド州南東部は人口が急増しており、32年のブリスベン五輪に向けたインフラ整備も加速。ゴールドコーストの人口は現在の約65万人から41年に100万人に達する見通しだが、ゴールドコースト空港までのバス輸送を拡充することで、交通需要の伸びに対応する方針だ。

■ソース

Crisafulli Government prioritises community following Gold Coast Light Rail review(Deputy Premier, Minister for State Development, Infrastructure and Planning and Minister for Industrial Relations, The Honourable Jarrod Bleijie)

SHARE
Google Adsense
[the_ad_placement id="single-new-bottom"]