軍事行動への支持は言及避ける

米国が現地時間3日未明、南米・ベネズエラに対して軍事攻撃を行い、同国のマドゥロ大統領夫妻を拘束したことについて、オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は4日、対話と国際法の尊重を通じた平和的解決の重要性を強調した上で、ベネズエラの安全で民主的な政権移行を求める姿勢を示した。
英紙「ガーディアン」(豪州版)によると、アルバニージー首相は、今回の事態を受けて「緊張の拡大を避け、ベネズエラ国民の意思が尊重される形で、平和的かつ民主的な権力移行が行われることが重要だ」と述べ、外交と対話を通じた解決を呼びかけた。また、首相は国際社会に対し、国際法の枠組みを踏まえた対応を取る必要性を指摘した。
ただ、オーストラリア連邦政府として米国の軍事行動を明確に支持または批判する立場を示していない。オーストラリアは米国に最も近い同盟国の1つだが、今回のベネズエラ攻撃に関しては、現時点では事態の推移を注視している。
豪ニュースサイト「ニューズ・ドット・コム・エー・ユー」によれば、政府関係者は、現地情勢の不安定化を受け、ベネズエラに滞在するオーストラリア国民に対し、安全確保に十分注意するよう呼びかけている。
一方、オーストラリアの野党・保守連合(自由党、国民党)は攻撃を支持する姿勢を示した。同サイトによると、スーザン・レイ保守連合代表(自由党党首)は共同声明を発表し、マドゥロ大統領を「非合法な指導者」と位置づけた上で、米国の軍事行動を「介入」と表現した。声明では、マドゥロ政権下で長年にわたる抑圧や組織的な人権侵害、腐敗、民主的自由の抑圧が続き、数百万人が国外脱出を余儀なくされたと指摘し、「独裁者や専制者はその罪に対して裁きを受けるべきだ」と強調した。
オーストラリア国内では、米国による軍事攻撃に反対する動きも広がっている。現地メディアの報道によれば、シドニーやメルボルンでは「ベネズエラに手を出すな」を掲げた抗議行動が計画され、米国の軍事介入に反対するとともに、アルバニージー政権に対し、より明確な批判的姿勢を示すよう求める声が上がっている。ただし、シドニー中心部で予定されている一部の集会については、警察が無許可であるとして参加を再考するよう呼びかけており、警戒を強めている。
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