利下げの可能性、「近い将来は低い」とハウザー副総裁

中央銀行・豪準備銀(RBA)のアンドリュー・ハウザー副総裁は8日、公共放送ABCのインタビューで、2026年の追加利下げの可能性について「近い将来は低い」との認識を示した。同副総裁は「12月の理事会で総裁が述べた通り、最新のインフレ指標は目標の2〜3%を上回っており、少なくとも短期的にさらなる利下げの可能性はかなり低い。正直に言えば、それは今も変わらない」と語り、物価安定を最優先する姿勢を強調した。
利下げがあり得るシナリオについても言及した。同副総裁は「需要が弱まり、世界的なショックや労働市場の急激な緩みが起きれば、弱さに対応して利下げすることになる。それは望ましい形ではない」とした上で、「供給力が想定より大きく、経済がより速く成長してもインフレが上がらないなら、強さに対して利下げする可能性もある。私はそれが実現してほしいが、現時点の中心シナリオではない」と述べた。
また、豪経済の現状について同副総裁は「25年は民間主導で成長が回復し、雇用も先進国の中で高水準にある。インフレも目標(2〜3%)に近づき、金利も下がった。この成績表を24年末にもらっていたら喜んで受け取った」と評価した。一方で、「企業の稼働率はかなり高く、供給制約にぶつかる可能性がある。住宅価格と家賃の上昇は26年も続くだろう」と警戒感も示した。
さらに、インフレの先行きについては、今後発表される25年10-12月期の四半期消費者物価指数(CPI)統計や労働市場データを踏まえたうえで、2月の理事会で総合判断すると説明した。直近の月次CPI統計だけではなく、需要の強さや労働市場、国際情勢など複数の要因を見て、総合的に政策判断を行うとしている。
なお、物価上昇の粘着性が拭えないことから、金融市場では2月の利上げが一定程度織り込まれている。ハウザー副総裁は「市場は判断を迫られる立場にある。3分の1が利上げを見込んでいるというが、それが妥当かどうかはコメントしない」と述べるにとどめた。
地政学リスクや米国の動向など不確実性が高い一方で、同副総裁は「供給網の強靱性やAI投資など明るい材料もある。良いシナリオにも悪いシナリオにも対応できるよう備えている」と述べ、柔軟な政策対応を強調した。
■ソース