AIに仕事奪われたくないよ! オーストラリア労組とマイクロソフトが手を組んだ理由とは?

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労働者の権利保護めぐり覚書調印

 人口知能(AI)と雇用の両立を目指す新たな指針となるかーー。労働組合の全国組織「オーストラリア労働組合評議会」(ACTU)は15日、米マイクロソフトの現地法人との間で、人工知能(AI)導入に伴う労働者の権利保護に関する覚書(MOU)に調印したと発表した。ホワイトカラー労働者の雇用がAIに代替されるのではないかとの懸念が広がる中で、労組とテック企業が連携するのは国内初の試みとなる。

 今回の合意では、マイクロソフトはオーストラリア国内の自社従業員に対し、労組への加入権や代表を受ける権利を正式に認め、国内の主要テック企業として初めて、組合活動との連携を明確に示した。システム設計や導入の意思決定プロセスに、現場労働者の声を反映させる仕組みも設ける。

 また、両者は一般の労働者が職場でAIを使いこなすための学習リソースやトレーニングを共同で開発する。これらの教材は傘下の各労働組合を通じて提供する。労働者がAIに使われるのではなく、効果的に活用するスキルを習得する環境の構築を目指す。

 オーストラリアの失業率は依然として歴史的低水準を維持しており、労働市場は底堅く推移している。しかし、銀行やIT業界を中心に人員削減の動き出ており、AI導入が雇用に及ぼす影響を心配する声も少なくない。こうした不安を踏まえ、労使が協力して対策に乗り出した格好だ。

 ACTUのジョセフ・ミッチェル副書記長は、AIに対する労働者や労組の懸念を認識した上で、「AIによって恩恵を受ける労働者のために、私たちが中心となって関与する。今回のMOUはこれを実現するための前向きな第一歩となる」と述べた。その上で、他の巨大テック企業や雇用主にも協力を呼びかけた。

◼️ソース

Australian Unions and Microsoft sign agreement on Workers’ Rights and Artificial Intelligence(ACTU)

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