新規開設の年齢確認は自己申告 現状は抜け道だらけ

オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は16日、16歳未満のソーシャル・メディア(SNSは和製英語)利用を禁止した法律の施行(昨年12月10日)を受け、これまでに470万件以上の対象アカウントが停止または利用を制限されたと発表した。
新法は、子どもや親に罰則はなく、対策を怠ったプラットフォーム企業に罰金を課す仕組み。禁止対象となった10のソーシャル・メディアを運営する企業は、法令遵守に向けた一定の取り組みを見せているという。
アルバニージー首相は「世界に先駆けて子どもたちの安全を守る」と実績をアピールした上で、「変化は一晩で起きないが、早期の対応が重要だ」と述べ、ソーシャル・メディア依存症やいじめ、性的被害などから子どもを守る姿勢を強調した。
ただ、新規アカウント開設時の年齢確認は現状、ユーザーの自己申告に依存しており、実効性は依然として不透明だ。現行の年齢確認プロセスは、ユーザーが画面上で生年月日を入力するだけの形式的な手法が主流となっている。アカウントが一度、削除されても、16歳以上のふりをして虚偽の生年月日を入力すれば、新規登録は簡単だ。
また、仮想専用線(VPN)を用いた海外経由のアクセスなど、技術的な回避手段も若年層の間で広く共有されている。加えて、周囲の大人の協力も規制を形骸化させている。対象となる子どもたちが、親や年上の友人の端末や本人確認済みの既存アカウントを借りて利用するケースは後を絶たない。
アンニカ・ウェルズ連邦通信相も470万件の削除について「巨大な成果」と胸を張ったが、不完全な規制が子どもたちをより危険な匿名掲示板へ追いやるリスクも指摘されている。より実効性のある認証技術の確立など、具体的な対策が求められている。
◼️ソース
4.7 million accounts deactivated, removed or restricted(Prime Minister of Australia)
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