最新技術で「見える化」 サーファーや海水浴客もこれで安心!?

サメによる襲撃事故が相次いでいるオーストラリア東部のニューサウスウェールズ(NSW)州政府は、海水浴客やサーファー、ダイバーなどに対し、サメの動きを可視化するアプリ「シャークスマート」(SharkSmart)の利用を呼びかけている。同州内では、シドニーを中心に、1月20日までの48時間に4件のシャークアタックが発生し、12歳の少年1人が命を落とした。夏のビーチシーズンを迎えて安全対策の強化が急務となっている。
アプリは、ドローンなどからサメが目撃されたり、タグを装着したサメが海岸から500メートル以内に接近したりすると、リアルタイムでアラートを通知する。利用者は、自分がよく行く地元のビーチなど設定を細かくカスタマイズでき、スマホやタブレット、スマートウォッチなどのウェアラブル端末でアラートを受け取る。
ドローンやタグでサメ徹底監視するぞ!
1月に相次いだ事故を受け、慌てて対策を強化したわけではない。州政府は長年、夏の海水浴シーズンに合わせてサメの管理プログラムを実施してきた。昨年12月には、サメ対策プログラムに250万豪ドル(約2億6,500万円)の追加予算を投じ、対策を強化していた。
水難救助団体「サーフライフセービングNSW」と連携して、監視用ドローンを50カ所のビーチで運用している。今年はクリスマス休暇期間から1月末までは毎日飛ばし、その後は3月末まで週末に飛行させる。昨シーズンは、ドローンの総飛行時間は約4,900時間におよび、815匹のサメを確認した。このうちホオジロザメ45匹、オオメジロザメ41匹が含まれていた。
また、州内305カ所には、エサを付けた針でサメを捕獲する仕掛け「ドラムライン」を設置している。捕獲したサメはタグを付けて放流。州内の沿岸37カ所に受信機を設置し、人を襲う可能性がある危険なホオジロザメとイタチザメ、オオメジロザメの3種を追跡している。サメの接近を探知すれば、アプリにアラートを通知する仕組みだ。
海に入らないのが一番安全なんだけど…
1月中旬にサメの襲撃事故が頻発したのは、大雨で河川が増水し、濁流を好むオオメジロザメがエサを求めて海岸付近に集結したためと見られている。州政府は海水の濁りが収まらないうちは当面、遊泳やサーフィンを避けるよう呼びかけている。
海に入らないこと以外に、サメ襲撃を100%防ぐ方法はない。当然、タグを付けていないサメも多いため、アプリのアラート通知も完璧ではない。
ただ、南半球のシドニーは今が真夏の休暇シーズンのピーク。州全域で入水を禁止することは現実的ではないため、州政府はアプリの利用を促すことでサメに襲われる危険をできる限り減らす作戦だ。
アプリは、アイフォーンなどアップルのiOS機器は「App Store」、アンドロイドOS機器は「GooglePlay」からそれぞれ無料でダウンロードできる。
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