初の女性リーダーはわずか8カ月で退陣 政界引退

オーストラリア連邦議会最大野党の自由党(中道右派)は13日、所属議員の動議を受けた党首選(リーダーシップ・スピル)を行った。開票の結果、保守系のアンガス・テイラー下院議員(59=元産業・エネルギー・排出削減相)が、中道・穏健派の現職スーザン・リー下院議員(64)を破り、自由党の新党首(自由党と国民党で構成する保守連合の代表)に選出された。公共放送ABCによると、得票数はテイラー氏34票、リー氏17票だった。副党首には、女性のジェーン・ヒューム上院議員(54)が就いた。
リー氏は、保守連合が壊滅的な敗北を喫した昨年5月の連邦選挙後、女性として史上初の自由党党首(保守連合代表)に就任した。党の再生を託されたが、約8カ月で党首の座から引きずり下ろされた。
リー氏は同日、連邦下院議員を辞職し、政界を引退すると表明した。2001年以来議席を保持してきたニューサウスウェールズ州南西部ファーラー選挙区では、補欠選挙が実施される。
テイラー氏は1966年、ニューサウスウェールズ州南部クーマ生まれ。シドニー大で経済学・法学の学士号、英オックスフォード大で経済学の研究修士号を取得。経営コンサルタントや農業スタートアップなどを経て、13年の連邦選挙に同州のヒューム選挙区(シドニー南西郊外)から出馬して初当選。以来、5期連続当選を果たしている。
保守連合の前政権(13年〜22年)では、法執行・サイバーセキュリティー相、エネルギー相、産業・エネルギー・温室効果ガス排出削減相などを歴任。22年の下野後は、「影の内閣」の財務担当や国防担当を務めた。
テイラー氏は、移民受け入れ数の削減、オーストラリアの伝統的価値観の尊重、「脱・脱炭素」(温室効果ガス排出実質ゼロ撤廃)などを唱える保守派。リベラル寄りのスタンスを取るリー氏をめぐっては、党内右派や連立相手の国民党から不満が出ていた。こうした保守回帰の流れと支持率の低迷が、事実上の「党内クーデター」に結びつき、党首交代につながった格好だ。
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