1バレル120米ドルの水準3カ月続いた場合 ABC報道

公共放送ABCが入手したオーストラリア連邦財務省の試算によると、原油価格が1バレル100米ドルの水準で3カ月間続いた場合、4-6月期の消費者物価指数(CPI)は0.5ポイント上振れし、実質国内総生産(GDP)は0.1%下振れする。12日付のABC電子版が報じている。
また、1バレル120米ドルの水準が3カ月続き、価格下落に時間がかかる「より悪いシナリオ」では、CPIは1ポイント上昇し、実質GDPを0.3%押し下げるという。
米・イスラエルによるイラン攻撃後、原油価格は急騰し、一時100米ドルを大きく上回った。12日時点では、1バレル90米ドル前後で推移しているが、危機前の70米ドル台を依然として上回っている。
景気は利上げに耐えられるのか
一方、中銀としては、イラン攻撃前から再燃しているインフレ圧力にブレーキをかけたい。金融市場では、豪準備銀行(RBA)が18日の次回会合で、2月に続く追加利上げに踏み切るとの見方が強まっている。
RBAのアンドリュー・ハウザー副総裁は11日、ポッドキャストで「断固とした行動を取らなければ、全ての人にとって悪い結果となる」と述べ、利上げを示唆した。
ただ、ガソリンやエネルギー価格高騰の結果、消費が落ち込めば、インフレと景気悪化が同時進行する「スタグフレーション」に陥るリスクもある。中銀は難しい舵取りを迫られている。
国内備蓄は本当に大丈夫なのか
ジム・チャーマーズ財務相は12日、民法ナイン・ネットワークの番組で「(戦争前から)既にインフレ圧力があった。過去2週間の中東情勢により(インフレ抑制は)より困難になっている」と指摘した。
国際エネルギー機関(IEA)は市場不安を和らげるため、日本などの加盟国が4億バレルの原油備蓄を放出すると発表した。しかし、オーストラリア連邦政府は現時点で、放出の有無を明らかにしていない。
連邦政府によると、オーストラリアの石油製品の国内備蓄日数は、2025年9月の時点で、ガソリンが39日分、経由が33日分にとどまる。
オーストラリアではすでにガソリン買い占めの動きが出ている。シドニー北郊の給油所では現在、レギュラーガソリンの小売価格が1リットル当たり220豪セント前後まで上昇している。
◼️ソース
Deeper oil crisis could add full percentage point to inflation, Treasury warns(ABC News)