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NSW州もインフルエンザ・ワクチン接種無料提供発表

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5月だけで既に12,000人の感染者発生

 2年間のコロナウイルス社会規制でインフルエンザ患者が激減していたが、それだけ免疫も低下しており、社会規制がほぼ全面的に解除された現在、しかもより強力なA型が今冬の流行となっており、QLD州政府が州民全員に無料接種を発表したのに続き、5月に入って既に12,000人近いインフルエンザ感染者が出ているNSW州でも州民に無料接種提供を発表した。

 5月24日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 同日、ブラッド・ハザード州保健相は、「今年、インフルエンザは例年になく早い時期から猛威をふるうことが予想される。現在、コロナウイルス蔓延が続いており、医療体制に重圧がかかっている折でもあり、なるべく早くできるだけ大勢の人が接種を受けるよう望んでいる。既に何千人もの患者がインフルエンザ様の症状で救急病棟に殺到しており、380人が入院している。今年は過去数年で最悪だった年と同じかそれ以上の患者数になることが予想される」と語っている。

 一方、コロナウイルス感染も高止まりしており、全国の病院と救急隊に重圧がかかっていることから、豪州予防接種技術諮問グループ(ATAGI)が、2度のブースター接種を含む4回目の接種適格条件を、糖尿病など基礎疾患のある人にも広げることが予想されている。

 現在、この4回目の接種は重篤な免疫不全者、65歳以上の高齢者、50歳以上のオーストラリア先住民族出身者が対象になっており、専門家は、「4回目の接種を一般人口にまで広げてもそれだけの効果が見込めないというデータがある」と語っている。

 NSW州では5月のインフルエンザ患者数は11,704人で4月の患者数に比べると一挙に4倍に増えている。

 ケリー・チャント主席医務官は、「先週、1125人がインフルエンザ症状で病院に現れ、うち150人がそのまま入院した。現在流行しているタイプはH1N1とH3N2で、H1N1は主として幼児が感染している。現在、インフルエンザ検査で15%が陽性と判定されている」と語っている。

 現在、インフルエンザ・ワクチン接種者は5歳から65歳までの人口の16%に留まっており、例年に比べると非常に低調になっており、マット・オメラ州主席小児科医は、「今年のインフルエンザ・シーズンは早く訪れており、既に10歳未満の児童が何千人も感染して病院に来ている。2歳未満の幼児は、インフルエンザ・ウイルス体験がないため、特に症状がひどくなっている。今年はインフルエンザの当たり年になりそうだ」と語っている。

 GP医師会は「家族の高齢者を守るため、家族全員で接種を受けることが大切だ。インフルエンザは健康弱者には致命的になりかねない」と呼びかけっている。
■ソース
NSW to make flu shots free as state records 12,000 infections this month

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