セント・メアリーズ・カソリック・カレッジ中心に
5月26日付ABC放送(電子版)が、QLD州北部で髄膜炎菌感染症で2人が病院に入院し、治療を受けていると報じている。
ケアンズ&ヒンターランド病院ヘルス・サービスは、セント・メアリーズ・カソリック・カレッジに関連した3人の患者の発生を発表しており、患者発生の診断を受け、学校側が5月23日に全生徒の保護者に通知した。
患者の接触追跡調査が行われており、病院では家庭内濃厚接触者には全国ガイドラインに従って抗生物質を用意していると発表している。
さらに、同校の生徒教職員にも抗生物質が用意され、髄膜炎菌保菌が確認された場合に処方される。
ウエイン・ウッド校長は、「高学年生徒2人と教員1人が検査で陽性と判定されたが、3人のうち誰が入院したままなのかまだ確認が取れていない」と語っている。髄膜炎菌感染症は比較的まれだが命取りになることもある。
同校は生徒約1,000人で患者発生後も授業を続けている。ウッド校長は、「5月27日に抗生物質1錠を支給するが、その前に保護者の同意書が必要になる。当校の全生徒に抗生物質を支給するが、なるべく速やかに一斉に行うことが重要だ」と語っている。
また、同校関係者には、発疹、嘔吐、発熱、頭痛、錯乱、首のこわばり、関節痛などの症状に注意するよう呼びかけられており、Tropical Public Health Services部長のリチャード・ゲア医師は、「この感染症は初期に抗生物質投与で死亡を防げるので症状を感じたらなるべく早く医師の診察を受けることが望ましい」と語っている。
この感染症の病原はウイルスではなく最近であり、患者の咳やくしゃみで鼻や喉から噴き出す水滴に乗って広がる他、キスなどの接触によっても感染する。
ゲア医師は、「こ髄膜炎菌は10人に1人くらいが常に持っているごくありふれた菌であり、なぜ突然症状を現したり、蔓延することがあるのかまだ突き止められていない。蔓延が起きると、真っ先に保菌者を見つけ、治療することが重要だ。今回の3人の患者のうち1人はB抗原型だったが、この抗原型には他のタイプもある。現在あるB型ワクチンは、オーストラリア国内では76%の菌株にしか効果がない」と語っている。
Tropical Public Health Servicesでは、同校の教職員と生徒の家族にこの感染症について詳細を知らせるため、バーチャル・フォーラムを開いている。
■ソース
Three meningococcal disease cases confirmed in Cairns, connected to St Mary’s Catholic College