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0.5ポイント利上げ、豪州の景気は急減速か?

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豪中銀の金融引き締め加速−市場の反応

 中央銀行の豪準備銀(RBA)が7日、政策金利を0.5ポイント引き上げたことについて、市場はサプライズと受け止めている。RBAは通常0.25ポイント刻みで金利を操作するのが通例だが、0.5ポイントの利上げは2000年2月以来実に約22年ぶりだ。

 コロナ禍後の供給制約やウクライナ侵攻を受けた世界的なエネルギー価格の高騰を背景に、加速するインフレを抑制するため、RBAが金融引き締めのアクセルを一段踏み込んだ。エコノミストは、今後も23年末にかけて段階的に利上げが続き、住宅市場を中心に、景気を押し下げる影響が出ると見ている。

「引き締めのトーン強まった。今後も利上げは加速する」

ANZ銀行豪州経済調査部 デービッド・プランク部長(公共放送ABC電子版)

「今後数カ月かけて、RBAは豪州の金融政策の正常化に向けてギアを一段と上げるだろう。(金融引き締めの)トーンは前回5月より強まっている。今後2〜3カ月間、再び0.5ポイント引き上げのカードを切ってくる可能性がある。私たちの予測では、7月に0.25ポイント、8月に0.5ポイントの追加利上げがあると考えている。(利上げにより)様々な家計への負担が増大してもなお、景気回復が力強いようなら、その後も年内に1〜2回の追加利上げもありうる」

「住宅ローンの支払い急増。家計の大きな負担に」

AMP シェーン・オリバー主席エコノミスト(公共放送ABC電子版)

「政策金利は今年末までに1.5〜2.0%に引き上げられ、2023年中頃に2.0〜2.5%でピークを打つだろう。私たちのこれまでの予想通り、(住宅ローン金利の上昇の影響で)今後1年半で住宅価格は平均で10〜15%下落すると見ている。ただ、(住宅価格の下落が)より早い時期に、より速いスピードで起こるかもしれない。ニュー・サウス・ウェールズ(NSW)州で、80万豪ドルの住宅ローンを新規で契約したケースで想定してみよう。政策金利が2.5%まで引き上げられた場合、(利上げ前の)今年3月と比較して、住宅ローンの支払い額は1カ月当たり1,000豪ドル増えることになる。これは家計に大きな打撃になる」

「今年末に金利2.35%も。景気は大幅にスローダウン」

コモンウェルス銀グローバル経済・市場調査部(コモンウェルス銀報告書=要約)

「RBAは今日、(金融引き締めの)急激にギアを引き上げた。利上げを前倒しするという明確なスタンスの変更があった。私たちは、7月に0.5ポイント、8月、9月、11月にそれぞれ0.25ポイントの利上げが行われ、政策金利は2022年末には2.1%まで引き上げられると予測している。これは、経済活動を大幅に縮小させる水準だと考える。もし8月にも0.5ポイントの利上げが実施されれば、年末に2.35%まで引き上げられるリスクさえある。私たちは、22年と23年の豪国内総生産(GDP)と失業率の見通しを下方修正した。利上げによるインフレ抑制効果が現れるにはしばらく時間がかかる。だが、景気は一部ですでに冷え込む兆候がある。当銀行のクレジットカードのデータによると、消費に陰りが見えている。消費者の景況感は過去の平均を下回り、全国平均の住宅価格は下落に転じた。金融引き締めにより、豪州経済は今後、著しくスローダウンする公算が高い」

■ソース

Reserve Bank lifts interest rates by higher-than-expected half a percentage point, causing more pain for borrowers (ABC News)

RBA June2022 Board meeting –50bp increase in the cash rate target; we revise our call (Commonwealth Bank of Australia)

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