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今年12月末の政策金利は2.1%−ウエストパック銀主席エコノミスト

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7月の次回理事会では2回連続で0.5ポイント引き上げか

ウエストパック銀のユーチューブ・チャンネルで金利の見通しを述べるビル・エバンス氏

 豪州の著名な経済専門家の1人であるウエストパック銀のビル・エバンス主席エコノミストは、豪準備銀(RBA=中央銀行)が次回7月5日の理事会で政策金利を6月に続いて0.5ポイント引き上げ、1.35%にするとの観測を示した。年末の金利は2.1%となる可能性があるという。

 エバンス氏が6月13日発表の週間経済報告書で明らかにした。これによると、6月四半期の消費者物価指数(CPI)統計(7月27日公表予定)で強いインフレの継続が確認された場合、RBAは次の8月2日の理事会で、さらに金利を0.25ポイント引き上げ、1.6%とする可能性があるという。

 ウエストパック銀の分析では、1.6%付近を「中立金利」と見ている。同氏は「この段階(1.6%)で、個人消費や住宅価格、消費者や事業者の景況感、インフレ圧力に対する賃上げの動向を精査して、(RBAは利上げを)小休止した方がよい」と指摘。RBAは9月と10月の理事会でいったん金利を据え置くと予測した。

 その後、9月四半期のCPI(10月28日発表)で再び強いインフレ圧力が確認されれば、RBAは11月と12月の理事会で、それぞれ0.25ポイントずつ追加利上げを実施する可能性があるという。予測通りになれば、22年末の金利は2.1%となる。

 同氏は「7カ月間で2.0ポイントも引き締めることになる。年末までに金利が2.1%となれば、これは経済を縮小させる水準の金融政策のスタンスだと考える」と指摘した。

23年初頭に2.35%でピークアウトか

 さらに、RBAは年明け最初の2023年2月の理事会で0.25ポイント引き上げて2.35%とする可能性があるという。ただ、同氏は「これが今回の金融引き締めサイクルの最後の利上げとなる」と予測。金利は23年を通して据え置かれる見通しだという。

 金利が2.35%でピークアウトすると予測しているのは、供給サイドのインフレが23年にかけて徐々に沈静化するとともに、利上げが住宅価格や個人消費など景気を鈍化させると予想しているためだ。

 現時点の同銀の経済予測によると、豪CPI上昇率は22年暦年の前年比6.6%から23年には3.0%に鈍化する見通し。豪国内総生産(GDP)は、22年6月四半期に前期比1.3%、9月四半期に1.1%と高成長を維持した後、金融引き締めの影響で12月四半期に0.8%、23年3月四半期に0.4%と、年末から来年にかけて減速すると見ている。

■ソース

Westpac Institutional Bank “Australia & New Zealand Weekly – Week beginning 13 June 2022

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