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シドニーの鉄道網、労働争議で大混乱ー病院の看護師や学校もスト

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「通勤客は鉄道の利用を控えて」

ニュー・サウス・ウェールズ州営鉄道の車両

 シドニーの鉄道網は今週、ストライキで大混乱となりそうだ。公共交通機関の従業員で組織する「鉄道・路面電車・バス労働組合」が大規模な労働争議を計画。鉄道の最高時速を制限したり、運休したりする。公共放送ABC(電子版)が伝えた。

 労組は労働条件をめぐり、鉄道網を運営するニュー・サウス・ウェールズ州(NSW)政府に対して闘争を続けてきた。労組は28日にピークアワーの運行数を約50%削減するなど今週後半にかけてストを続ける。

 中でも、7月1日(金)のストは最大規模となる。海外で製造された新型車両の運行を停止し、輸送量が最大で75%減少すると見られている。労組は「過去4年間、新型車両の安全性を問題視してきた」として、賃上げや待遇改善に加えて安全性改善も主張している。

 ペロテNSW州首相は28日、鉄道労組のストの理由は「不当だ」と述べ、新型車両の安全性に問題はないと改めて主張した。

 シドニー鉄道公社のロングランド取締役社長は「本当に必要な人のために鉄道の利用を自粛してほしい」と述べ、他の手段を利用するよう通勤客に呼びかけている。

看護師や教員もスト決行

 労働争議は鉄道だけではなく、病院や学校にも広がっている。NSW州内80の病院で勤務する看護師と助産婦は28日から時限ストを開始した。リバプールとバンクスタウンの病院では24時間、ウエストミード、ブラックタウン、キャンベルタウン、ロイヤル・プリンス・アルフレッド病院では12時間のストをそれぞれ実施している。

 公立学校に務める教師も、NSW州と首都特別地域(ACT)の一部で30日に24時間ストに突入する。教員組合は「給与水準が低いために教員をやめてほかの仕事に就く人が増えている」と教育現場の危機を訴えている。

 NSW州政府はこのほど看護師や救急医療従事者、教師などの賃金を3%引き上げると発表している。ペロテ州首相は「賃上げは公正で適切な措置。NSW州は国内で最大の賃上げを行った」と強調した。

■ソース
Commuters told to avoid rail travel as Sydney set for week of industrial action chaos (ABC News)

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