ウクライナ侵攻のロシア非難、中国への脅威認識で一致
アンソニー・アルバニージー首相
アンソニー・アルバニージー首相が、6月26日から欧州を訪問している。スペインのマドリードで29日開幕した北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席。ウクライナを侵攻したロシアや海洋進出を進める中国の先制主義陣営に対し、結束を強める民主主義陣営の一員としての存在感を示した。
豪州はNATO加盟国ではないが、日本、韓国、ニュージーランドとともに4カ国の「パートナー」として、初めて首脳会議に参加した。
首脳会議は29日、ウクライナに侵攻したロシアへの圧力強化を明記した共同声明を採択して閉幕した。声明は「ロシアのウクライナ侵攻を最大限の言葉で非難する」と強調。その上で「私たちの利益や安全保障、価値観、法の支配による国際秩序を阻もうとする中国を含む国家から、私たちは組織的な競争にさらされている」として、中国についても名指しして脅威と位置づけた。
アルバニージー首相は会談後の会見で「豪州は共同声明を力強く支持する。首脳会議では世界のリーダーがロシアによるウクライナ侵攻を糾弾しただけではなく、私たちが共有する民主主義の価値観と法による国際秩序に関与する姿勢を強く再確認した」と述べた。
また、首相は中国について「ウクライナ侵攻の直前、中ロ首脳が『両国の友情に限界はない』(2月4日の中ロ共同声明)としたことをめぐり、NATO共同声明は明確に中ロ関係の懸念に言及した」と語り、共有する民主主義の価値観を再確認することが重要だと強調した。
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