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利上げや住宅価格下落など背景に、豪経済成長率を1ポイント下方修正

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豪準備銀、四半期経済見通し発表

豪準備銀(RBA)のフィリップ・ロウ総裁(Photo: Reserve Bank of Australia)

 中央銀行の豪準備銀(RBA)は5日、四半期の経済見通しを発表した。急速なインフレを和らげるための利上げや、住宅ローン金利の上昇による不動産価格の下落といった国内要因に加え、世界経済の成長鈍化、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギーや食糧価格の高騰などの外的要因を背景に、豪州経済の成長予測を大幅に下方修正した。

 これによると、2022年12月時点の国内総生産(GDP)成長率は前年同期比3.25%と従来予測の同4.25%から1ポイント下方修正した。GDP成長率は23年6月時点で2.25%(従来予測は3.0%)、23年12月時点で1.75%(同2.0%)と減速する見通しだ。

 経済成長の鈍化にもかかわらず、失業率は今後も低水準で推移すると予測している。今年6月時点で3.8%と歴史的な低水準を記録している失業率は、22年12月に3.25%(従来予測は3.75%)、23年6月に3.5%(従来予測と同じ)、23年12月に3.5%(従来予測と同じ)と低い水準を維持した後、24年12月には4%まで上昇すると見込んでいる。

 消費者物価指数(CPI)は、22年12月に7.75%(従来予測は6.0%)で天井を打った後、23年6月に6.25%(同4.25%)、23年12月に4.25%(同3.25%)と高水準で推移。その後、24年12月には3.0%とRBAのインフレ目標(2.0〜3.0%)の上限まで低下するとしている。

 CPIは、コロナ禍からの経済再開や世界的なサプライチェーンの根詰まり、エネルギーや食糧の高騰を背景に、直近の6月四半期に6.1%上昇した。RBAは止まらないインフレ圧力を抑えるため、2日の理事会で、3回連続で政策金利を0.5ポイント引き上げ、1.85%としている。

 高いインフレに賃金の伸びが追いつかず、物価上昇を加味した実質賃金が下落する状況は今後も続きそうだ。RBAは23年の賃金上昇率は3.5%と予測しており、実質賃金の下落は少なくとも来年いっぱい継続する見通しだ。

■ソース
Statement on Monetary Policy, August 2022, Reserve Bank of Australia

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