資本関係ないのにイタリア撤退報道で売り
大手宅配ピザ・チェーンの米ドミノ・ピザの豪フランチャイズ運営会社「ドミノ・ピザ・エンタープライゼス」(DPE)の株価が、12日の豪証券取引所で急落。前日比で4.429豪ドル(6.007%)安い69.31豪ドルで同日の取引を終了した。
売りを誘ったのは、ドミノがピザの本場イタリアから撤退するとのニュースだ。10日付の公共放送ABC(電子版)によると、ドミノは2015年にイタリア1号店を出店。30年までに880店舗をオープンさせ、同国のピザ市場で2%のシェアを獲得するとの目標を掲げていた。ところが、「デリバルー」などの宅配サービスが急速に普及したことで、宅配が可能となった地場のピザ店に押されて業績が伸びず、進出から7年で既存29店舗を閉めることになった。
ただ、イタリア撤退とDPEの経営に関連性は全くない。DPEとイタリアのドミノ運営会社が別会社であり、資本関係はないからだ。
DPEは1983年にクイーンズランド州ハミルトンで創業。現在では、豪州をはじめニュージーランド、ベルギー、フランス、オランダ、日本、ドイツ、ルクセンブルク、デンマーク、台湾の10カ国・地域で3,100店舗を展開している。ドミノのフランチャイズ運営企業としては、米国以外では世界最大の規模を誇る。