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現実は刑事ドラマじゃないのよ ギャング抗争で州警察トップが釈明

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「すべての石をひっくり返して捜査している」

NSW州警察のカレン・ウェブ警視総監(Photo: NSW Police Force)

 シドニー近郊で多発している犯罪組織の「ファミリー」同士の抗争事件について、ニュー・サウス・ウェールズ(NSW)州警察制服組トップのカレン・ウェブ警視総監は18日の記者会見で「これは、1時間で解決するCSI(米国の刑事モノの人気テレビ・ドラマ)じゃないのよ」と述べ、捜査が難航しているとの批判を一蹴した。公共放送ABC(電子版)が伝えた。

 シドニーでは13日夜に南西郊外リーズビーの路上で女性2人が銃で殺害されるなど、抗争事件に絡み、2020年以降に少なくとも15人が死亡している。このうち13日の事件で犠牲になった39歳女性を含む3人は、犯罪組織と直接関係がなく、偶然い合わせて巻き込まれたと見られている。

 一連の抗争は、レバノン系ギャングのファミリー同士の対立に端を発しているとされる。しかし、州警察はこれまで容疑者を起訴できたのは2件にとどまっており、大半は未解決のまま。関係者は一切口を割らず、真相究明は困難を極めている。

 ウェブ警視総監は「様々な事件現場から法医学的な証拠を採取している。私たちがCSIだったらいいけど、現実はそれほど敏速に解決するものではないのよ」と語り、真相を究明するまでには時間がかかるとの考えを強調した。

 また、同警視総監は、州警察が抗争を制圧できていないとの見方を否定。「総力を結集して、すべての石を1つ残らずひっくり返して捜査している(あらゆる手段を講じている)」と語った。

■ソース
‘It’s not CSI’: NSW Police Commissioner Karen Webb defends force’s gangland murder record(ABC News)

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