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離婚申請件数が急増 コロナ禍のストレスが原因か

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2021/22年度は1割以上増え約5万組に

 新型コロナウイルスの感染が拡大した2022年以降、オーストラリアでは離婚申請件数が急増している。公共放送ABC(電子版)が報じた。

 連邦家庭裁判所の統計によると、感染拡大後の20/21年度に離婚を申請したカップルの数は4万9,625組と前年度比で11.9%増え、過去10年以上の期間で最多を記録した。21/22年度は4万7,016組と5.3%減少したものの、高い水準を維持している。

 離婚が増えている背景には、コロナ禍の厳しいロックダウン(都市封鎖)で夫婦が家庭に閉じ込められ、精神的なストレスが増大したことがあると見られている。一方、カーティン大学(パース)のファリダ・フォズダー教授(社会心理学)は「自分自身や夫婦関係の捉え方が変化している」と述べ、婚姻という既存の家族の枠組みにとらわれない自由なライフスタイルが浸透していると指摘している。

「離婚指導員」のサービスが人気に

 離婚カップルを支援するサービスの需要も拡大している。円滑な別居から、離婚に向けた手続き、離婚後の人生の再スタートまでをトータルでサポートする「ディボース・コーチ」(離婚指導員)。既存の離婚調停人や弁護士、セラピストなどとは異なる新手のサービスだ。

 パースでディボース・コーチ業を営むカーラ・ダ・コスタさんは、歯科衛生士から「ライフ・コーチ」(人生指導員)に転身。さらに「離婚に関する相談がどんどん増えてきたので、ディボース・コーチに職業を変えたのよ」(ダ・コスタさん)。コロナ禍の追い風を受けて、昨年の業績は前年比で3倍伸びたとしている。

 ダ・コスタさんは2017年に自身が離婚を経験したが、手助けしてくれるサービスを見つけられなかった。その経験が起業に結びついた。だが、現在では同様のサービスは一般的になりつつあるという。

■ソース
As Australian divorce applications peaked during COVID-19, a surprising new profession emerged(ABC News)

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