バニングスやKマートを運営するウェスファーマーズ、通期決算は増収減益

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オーストラリア最大規模の複合企業、経済再開で追い風

 ホームセンター大手「バニングス」や小売大手「Kマート」などを運営するオーストラリア最大規模の複合企業、ウェスファーマーズは26日、2021/22年度(21年7月1日〜22年6月30日)の通期決算を発表した。同年度の前半にコロナ禍のロックダウン(都市封鎖)の影響を大きく受けたものの、後半の本格的な経済再開を背景に売上高を伸ばした。利益は小幅に減らした。

 グループ全体の売上高は368億3,800万豪ドル(約3兆4,900億円)と前年度比で8.5%増となった。一時的要因を除く、利子を除く税引き前利益は36億3,300万豪ドル(3.8%減)、同純利益は23億5,200万豪ドル(2.9%減)。一時的要因を含む純利益は23億5,200万豪ドル(1.2%減)となった。

 ウェスファーマーズは西オーストラリア州パースに本社を置き、バニングスやKマートのほか、小売大手「ターゲット」、事務用品小売大手「オフィスワークス」、薬局チェーン「プライスライン・ファーマシー」などの健康部門、肥料などの化学品、石炭などの資源までを幅広く手掛ける国内随一のコングロマリット(複合企業)。売上高や雇用者数で見ると、オーストラリア最大の企業の1つとされる。豪証券取引所(ASX)の上場企業では時価総額(約540億2,000万ドル)で10位につけている。

 部門別の売上高は、バニングスが177億5,400万豪ドル(5.2%増)、Kマート・グループ(ターゲットを含む)が96億3,500万豪ドル(3.5%減)、化学品・エネルギー・肥料部門が30億4,100万豪ドル(37.2%増)、オフィスワークスが31億6,900万豪ドル(4.6%増)などとなっている。

 同社のロブ・スコット代表取締役は「年度の前半は、グループの小売店舗のほぼ半数が営業規制または閉店を余儀なくされ、コロナ禍の大打撃を受けた。後半は、コロナ規制の緩和に伴い、一時的要因を除く税引き後利益(NPAT)が前半と比較して13.1%伸びた」と述べ、コロナ禍後の経済再開で強い追い風を受けていることを明らかにした。

■ソース

2022 Full-year results(Wesfarmers Press Release)

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