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不動産価格の下落、大都市から地方へ波及

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コロナ禍の反動と金利上昇で

過去3カ月間で住宅価格が4.5%下落したクイーンズランド州のサンシャイン・コースト(Photo: Nick Sarvari on Unsplash)

 民間の不動産調査会社コアロジックによると、不動産価格の下落は地方に波及している。不動産市況の下落傾向は、シドニーとメルボルンの2大都市ではすでに鮮明になっていたが、コロナ禍の好況の反動で下落に転じている。

 ロックダウン(都市封鎖)下で浸透した在宅勤務や「巣ごもり」、コロナ禍対策の超低金利を背景に、地方の不動産価格は大都市を上回るペースで上昇してきた。コアロジックによると、コロナの感染が拡大した2020年3月から22年1月の間、不動産価格指数の上昇率は州都で25.5%だったのに対して、地方では40%以上に達した。

 コアロジックのティム・ローレス調査部長は「このところの急速な利上げの前までに価格が急上昇した『ライフスタイルが楽しめる通勤圏内の地方』では、地方の中でも特に落ち込みが激しい」と指摘した。

 例えば、過去3カ月間の住宅価格の下落幅は、ゴールドコースト近郊のリッチモンド−ツイード地区で8.0%、シドニー南方のサザン・ハイランド−ショールヘーブン地区で4.8%、ブリスベンの北東に位置するサンシャイン・コーストで4.5%に達している。

 ロックダウンで在宅勤務を強いられた大都市のオフィス・ワーカーは、海や山の大自然が楽しめると同時に、必要があれば通勤も可能な大都市近郊のエリアに、住み家を移す傾向が強まった。このことが、大都市に近い地方部の不動産高騰につながった。ところが、「コロナとの共生」が進み、経済再開が本格化、金利が上昇し始めると、反動で地方の住宅価格が急激に下落しているという。

■ソース

Home Value Index: Housing downturn accelerates as falling values become more widespread(CoreLogic News & Research)

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