主要指数2.58%下落
シドニーの豪証券取引所(ASX)の株価は14日、全面安の展開となった。米ニューヨーク株式市場の急落を受け、ASXに上場する上位200銘柄の株価指数「S&P/ASX200」は前日比2.58%安の6,828.60で取引を終了した。年初来で8.27%安、昨年8月13日の史上最高値と比べると10.49%安の水準まで下げている。
午前10時の取引開始直後、S&P/ASX200は前日比2.9%安付近まで下げた。午後にかけて小幅に戻したものの、8日以来前日まで4連騰の上げ幅は帳消しとなった。市場全体では一時、約600億豪ドルの時価総額が吹っ飛んだ。
11業種別の平均株価がすべて下落した。不動産(4.18%安)、ハイテク(3.15%安)、一般消費財(3.13%安)などが特に激しく売られた。
ニューヨーク市場急落の影響が直撃した。同市場では13日、ダウ工業株30種平均が3.9%安、S&P500種株価指数が4.3%安、金利動向に左右されやすいハイテク株主体のナスダック総合株価指数が5.2%安となり、いずれもコロナショック直後の2020年6月以来2年3カ月ぶりの下げ幅を記録していた。
この日発表された米消費者物価指数(CPI)は前年同月比8.3%。インフレのピークアウトを見込んでいた市場予想を裏切った。米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレを抑制するため、政策金利の上げ幅をさらに拡大するとの見方が広まったことから、売りが加速した。
FRBが利上げペースを早めれば米豪の金利差が広がることから、外国為替市場では豪ドル安米ドル高が進み、豪ドルの対米ドル相場は一晩で約2米セント急落した。14日午後6時現在、1豪ドル=67米セント前後で取引されている。
■ソース
Australia stocks lower at close of trade; S&P/ASX 200 down 2.58%(Investing.com)
ASX slumps, Wall St suffers biggest falls since 2020 after US inflation shock(ABC News)