豪陸軍大将、公共放送のインタビューで発言
オーストラリア陸軍トップのサイモン・スチュアート大将がこのほど、公共放送ABC(電子版)のインタビューに応えた。この中でスチュアート大将は、ロシアのプーチン大統領が核兵器の使用をほのめかす発言を行っていることについて「私たちは真剣に受け止めるべきだと考える」と述べた。
その上で同大将は「私たちは、核で武装した超大国同士の戦略的競争の時代に生きていることを理解する必要がある。過去80年間の戦略的環境とは異なるからだ」と指摘し、世界の安全保障環境が大きく変化しているとの認識を示した。
また、ロシアのウクライナ侵攻について同大将は「抑止力が効かない時もある。その時に備えて、反撃の用意をしておく必要がある。武力で意思を実現しようとする者に対して、世界各国が足並みを揃えて協力することの大切さが示された。そのことは私たちの利益と合致するものだ」と論じた。
一方、アフガニスタン戦争に参加した豪特殊部隊が捕虜と民間人39人を殺害した戦争犯罪については、同大将は「私たちの活動の根本にあるのは信頼(を取り戻すこと)だ」と語った。
スチュアート氏は1987年陸軍入隊。東チモールやアフガニスタンなどでの海外での作戦に参加したほか、米英の士官学校や大学への留学経験も豊富。今年7月に大将に就任している。
■ソース
Australian Army chief warns Vladimir Putin’s nuclear threat must be taken ‘very seriously’(ABC News)