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日豪関係の歴史的転換点となる一文とは?

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「準同盟」一段と格上げ 新安保共同宣言

22日に署名された日豪共同宣言の第6項

「我々は、日豪の主権及び地域の安全保障上の利益に影響を及ぼし得る緊急事態に関して、相互に協議し、対応措置を検討する」(日本外務省による和文)

 岸田文雄首相とオーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相が22日に署名した新しい「安全保障協力に関する日豪共同宣言」の第6項に盛り込まれた文言だ。

 共同宣言は拘束力を伴う国際条約ではない。このため、他国から武力攻撃を受けた際、互いに防衛義務を負う軍事同盟とは異なる。それでも、共同宣言の一文は、有事の際に日豪が共同作戦を行う可能性に道を開いたものとして関心を集めている。

 日豪が戦火を交えた第2次世界大戦の終結から77年。安倍晋三元首相とジョン・ハワード元首相が2007年に締結した最初の安保共同宣言から15年を経て、安保協力を強化してきた両国関係は非公式に「準同盟」とも称される。今回の新しい共同宣言は、中国の海洋進出やロシアによるウクライナ侵攻など激変する安全保障環境に合わせ、日豪の防衛協力をさらに一段と格上げした格好だ。

「日豪は相互防衛の担保に向け前進」

 アルバニージー首相は第6項の文言について「日豪の戦略的連携の強いシグナルを送るものだ」と述べた上で、「緊急事態の相互協議への取り組みは、地域の安全と安定を支える自然な一歩となる。地域の安全保障に対して、両国は互いに責任を共有する」と指摘した。

 同日付の公共放送ABC(電子版)は、「画期的な安保防衛協力の共同宣言に署名」との見出しで伝え、「安保協力の水準を著しく引き上げるものだ」と評した。

 民間シンクタンク「オーストラリア国際問題研究所」(AIIA)の代表で東アジアの国際問題に詳しいブライス・ウェイクフィールド博士はABCに対し、第6項の文言は日米や豪米の同盟関係のように明確な義務を約束するものではないものの、「相互防衛の担保に向け前進した」と解説した。

「日本にとって(共同宣言は)安全保障上の新しい道筋となる。日本は過去に日米同盟に強く依存してきたが、現在はオーストラリアのような主要パートナーとの間で安保のネットワーク化に傾斜している」(ウェイクフィールド博士)

■ソース
安全保障協力に関する日豪共同宣言(日本外務省)
Prime Minister Anthony Albanese meets with Japan’s Fumio Kishida to sign landmark joint security declaration(ABC News)

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