オプタスの顧客情報流出で
オーストラリア南部ビクトリア(VIC)州の政府はこのほど、通信大手「オプタス」の顧客情報流出事件の影響を受けた運転免許証を再発行すると発表した。公共放送ABC(電子版)が伝えている。
サイバー攻撃によって盗まれたオプタスの顧客情報は、全豪で最大980万人分に達したもようだ。連邦内務省によると、VIC州では94万2,000人の運転免許証データが流出したとされる。VIC州道路交通局(VicRoads)は、これらのすべての免許証の裏面にセキュリティー番号(CVV)を追加し、安全性を高めて再発行する。
免許証情報の流出が確実とされる34万2,000人については年末までに、残りの60万人には来年1〜3月に新しい免許証が届く。
同局はオプタス事件の被害を受けた人の免許再発行が一段落すれば、約500万人いる同州の全免許保持者についても、CVVを追加した新型の免許証を順次発行していく予定だ。
ただ、サイバーセキュリティーの専門家からは「決められた日時に、すべてのVIC州の免許証を新しいシステムに移行しなければ(安全性は)十分ではない」との意見も出ている。
なお、VIC州政府は免許再発行の費用をオプタスに請求する方針だ。