車通勤は5割以上
オーストラリア統計局(ABS)はこのほど、2021年の国勢調査で通勤手段を聞いた設問の回答結果を公表した。これによると、「自分で車を運転した」と答えた人が639万7,539人と最も多く、15歳以上の就労者全体の53.1%を占めた。
国勢調査は、昨年8月10日時点の状況について聞いた。当時はオーストラリア東海岸の都市部のほとんどがロックダウン(都市封鎖)されていたため、車通勤の人の割合は前回16年調査の62.0%から大幅に減った。
車通勤の割合が全国で一番高かったのは北部準州のパーマーストン(73.7%)。最も低かったのはシドニー市内中心部(13.0%)だった。
在宅勤務した人は253万1,262人と車通勤に次いで2番目に多かった。家ではできない仕事などを除き不要不急の外出が禁止されていたため、割合は21.0%と16年の4.7%から急増した。
リモートワークの割合は、国内最大の都市シドニーがある東部ニュー・サウス・ウェールズ州では31.0%、第2の都市メルボルンがあるビクトリア州では25.7%と全国平均を大きく上回った。いずれの都市も当時、罰金付きの厳しいロックダウンが実施されていた。
3番目に多かったのが「その日は仕事に行かなかった」で11.8%(前回9.4%)、4番目は「ほかの人が運転する車に同乗者として乗った」で3.9%(前回4.6%)、5番目は「徒歩」で2.5%(前回3.5%)だった。
一方、公共交通機関を使って仕事に行った人は、鉄道が2.5%(前回7.2%)、バスが1.8%(前回3.5%)と5年前から大幅に減った。